「カミカゼ」の本当の目的
以前、カミカゼ作戦立案者の一人であった大西瀧治朗の証言に基づく「神風」の真意に触れた(とあえて言わせていただく)記事「太平洋戦争のベルセルク悲話」を改めてご紹介。
上にリンクした記事、どうしてこんな題名にしたかは本文を見ればお分かりいただけると思う。
記事の「◆呪術の暴走を止める『カミカゼ』? 」という章で引用した「神風作戦の真意を密かに漏らした大西の証言」を知れば誰でもわかることがある。
神風の本当の目的は、「敵国を攻撃すること」ですらない。
むしろ、国内向けの作戦だ。アメリカに対してどうこう・・・というのは、あくまで表向きの話だ。真意はそっちじゃない。
この事実を、多くの日本人が未だ知らない。教科書にすら載ってない。80年経っても、だ。
戦後に生きる日本人が共有しなければいけない近代史の事実が共有されてないばかりか、作戦の目的が正しく伝えておらず、誤解されている。
大衆向けにはあくまでも「当時の軍部がいかに無謀で乱暴で愚かだったかを示す証拠」としてしか扱われていないカミカゼ。しかし、「愚かさの裏に隠された悲しい真意と祈るような思い」を、研究者さえ汲み取っている者は少ない。
「あの戦争を忘れてはいけない」というなら、あの作戦の本当の目的は、真珠湾や空襲や原爆並みに忘れちゃいけない話だ。
その目的を知る前と知った後では、全く別の意味で「愚かな悲しい作戦」と認識できるだろう。色んな意味で日本人的過ぎてめまいがした。
何でアレを正しく伝えようとする動きがほとんど存在しないのか。正確に伝えられないまま右派(似非保守)が都合よく政治利用している現状は、もはや冒涜だ。深い闇すら感じる;
国家神道という呪術が支配する時代。統帥権を持つ上に神様だった昭和天皇には高位の指揮官すら直接直訴することが許されていなかった。
その結果がアレだ。
歴史を正しく知らなければ、当然歴史から正しく学べない。
この時期は末端の人々が体験した戦争の悲惨さにばかり注目が集められがちだが、日本人が自らの「考える力」をきちんと活用するためにも、高位の指揮官である大西瀧治朗の言い残したカミカゼの真意をきちんと知る必要がある。あの時、どんな思いで真意を言い残したのか・・・
何故今まで一般市民の目から見た戦争ばかりがクローズアップされ証言が語り継がれ、なぜ高位の指揮官から見た戦争はあまりそうされないのか?
証言が残っているにもかかわらず、ネットには10年以上も前から載っているにもかかわらず、なぜ、メディアは取り上げもしないのか。
その意味を、「考える力」を使って考えてみて欲しい。
声を封じられた立場から祈るような思いで託したカミカゼの真意と目的。それゆえに生み出されたあまたの犠牲(いけにえ)。あえて愚者を演じ、本人も「統帥の外道」と認識しながらそれを実行し、思いを託して生贄達の後を追った中将・・・
それらの事実が闇に葬られてはいけない。
余談:
「特攻の父」が残した教訓 研究者ら読み解く 「悲劇」が覆い隠す不条理 丹波・青垣出身、大西瀧治郎中将
↑まだ肝心な所を読み解けてない。
戦争末期に大西が出した「あと2千万人の特攻隊を」という主張だって無謀な脳筋抗戦派のフリしつつ遠回しに「もう戦う方法は尽きたから講和するしかないですよ」という無言のメッセージになっていた。当時それは禁句だったから、そんな手段でしか伝えられなかった。
それは当時の関係者なら皆分かったはず(結果的にそのメッセージが玉音放送の一因になったかも)。
なぜなら当時の就労可能人口が2千4百万人。もし2千万個も飛行機作れるならとっくに陸海空が軍備増強していたはず。
あんなことを当時の関係者が本気で大真面目に主張した事にしたいのは、当時の軍部の愚かな無謀さだけを強調したい戦後のプロパガンダだけ。
本当に愚かだったのは、軍などというレベルではない。近代日本が国家運用に採用した呪術システムそのものだ。
現在、再びそれを都合よく転用したがっている勢力がいる。
本当の脅威とは
真珠湾攻撃(=太平洋戦争勃発)がソ連の工作によって誘導されたことを検証。
太平洋戦争の裏を形成した茶番。色んな意味で愚かな時代だったことは確か。
こういう茶番を繰り返さないためにも、為政者や指揮官の視点から戦争を語り継ぐことは有効。
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なるほどって。
そもそも「天皇」には諫言の思想が無い。
ので「集団直訴」としての「特攻」になった。
でも本当は皇居に特攻して天皇家を根絶していた方が、、日本人はもっと救われていた。
天皇こそが、日本人の「ガラスの天井」で呪詛だったのだ・・・
のが私の感想。
侵略を受けたことが無い日本に「国民的英雄」は無い。ので「天皇」という骨董品のガラクタを崇拝するしか無いようにみえたのだろう。
投稿: 遍照飛龍 | 2025年8月16日 (土) 08時17分
>遍照飛龍さん
当時の日本人が(近代日本という国を創設した当時の思惑により)国家神道というものへ精神的に依存せざるを得ない状態になってしまったことも大きな悲劇だと思います。近代日本の呪術がまさしく「呪い」になってしまった一例でしょう。
そんな様子を見かねて、お神輿役をさせられた人達が(数世代かけて)自らガラスの天井をぶち破りつつある感。
平成天皇の「お気持ちコメント(事実上の引退宣言)」があり、年号が令和に代わると、こんな事件も起きました。
https://remmikki.livedoor.blog/archives/5479740.html
未だ呪術の解除は途上なのだろうと思います・・・
投稿: AYA | 2025年8月16日 (土) 10時48分