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2023年6月17日 (土)

ヒトを道具にする方法

※以下に書いたことは全て個人の妄想です。事件について犯行を正当化する意図はありません。


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・・・とうとう日本でも乱射事件が起きたのかと驚いた。しかも自衛隊の射撃場で。その後、40年前にも同じような事件が起きていたと知ってさらに驚いた。
この事件は、もともと反抗心が強く逆ギレしやすい犯人が、(多分自覚に乏しい)自分自身の素質とはミスマッチすぎる「服従第一」の職場を選んだ結果起きてしまった悲劇、とでも言えばいいのだろうか。
犠牲者のご冥福と負傷者の順調なご回復、そして犯人の更生を願ってやまない。


◆目的のために手段を選ばなかった副作用
問題を抱えた犯人には「ミスマッチすぎる職場」だった自衛隊。犯人の抱える問題の大きさもさることながら、この組織も大いに問題を抱えていて、セクハラ体質を告発した五ノ井さんは有名だし、パワハラを告発したら逮捕された自衛官までいる
自衛隊に限らず、「服従第一」を志向する世界はどこも下の事件とも似た問題を抱えているのかもしれない。

生徒を自殺に追いやる「スパルタ部活」の深い闇


自殺社員遺族とゼリア新薬ら和解 新人研修が心理的負荷

個人的には、2つの事件と今回の事件に共通するのは、「目的のためならどんなに過酷でリスクの高いトレーニングや人権にあえて目をつぶった理不尽な指導・指示・命令であろうと感情や感覚を殺して従順に実行するロボットを育てようとした結果起きた悲劇」に見える点だ(とはいえ今回の事件に関しては犯人自身の抱える問題は非常に大きい。犯人自身がそれを自覚し向き合うことは罪を償うためにも自分自身のためにも不可欠だ)。

当然だが、「相手を従順にさせる目的で心身を痛めつけること」は現代社会で普通にNGだが、未だに一部ではシゴキと称して正当化されの学校でも家庭でも企業でも軍隊でも行われていて犠牲者が出る度に報道される現実。
自衛官候補生発砲事件の背景にも、犯人の抱えた問題に加えて組織が抱えるこの手の問題も無関係ではないのかもしれない・・・ネット界隈ではそんなふうに囁かれていた。私もそう感じた。

人は苦痛や脅威から己を守るために本能的に感情や感覚を殺し、時には苦痛や脅威を与える相手に対して己を守るために従順になることがある。とりわけ「逃げられない支配的な相手」に対しては。
ただ、そうなるのは異常事態に限る。感情と感覚を殺して己を守るのは一種の解離で、そんな異常事態が長く続けば心の健康を損なう。
なので、そうなっている人を「厳しい状況にめげず立派に耐えている」と賛美する気にはなれない。
(『どんなに残虐だろうとその相手に依存しなければ生きられない状況』が発生しうる監禁事件や人質事件、虐待やDVの家庭で同様の現象が起きることもあるという。個人的には社会格差が固定化されて底辺からはい上がれない世界や圧政を生きる民衆にも似た心理傾向があった気がする)
そんな「解離」を、痛めつけることで意図的に身に着けさせる風潮が各所に存在するようだ。

軍人という職業ともなれば、戦場で「消耗品」として運用されることさえ想定した訓練をせざるを得ない。使い捨てや理不尽な扱いにも絶対服従が前提の職業だ。軍人が常に求められているのは「納得」ではなく「どんなに理不尽で残酷な命令でも無条件に服従すること」である。
基本的に、軍人は「道具」として扱われ、道具の人権は制限される。道具の消耗は抑えたいが道具にいちいち納得させる必要はない。あくまでも理論上、戦いの場ではそうする方が目的達成には効率的で合理的だからだ。
ましてや軍人(自衛官含む)の仕事は戦場で全力を尽くして殺し合うという、まさに異常事態の中で行う苦痛に満ちた残酷なものなので、そんな中で己を守るべく個人の感情や感覚を殺しかつ従順に命令を遂行するスキルを会得する上でも、軍隊では伝統的に普通の訓練に加えて逃げられぬ環境下で理不尽に心身を痛めつける方法や風潮が伝統的に採用されがちだ。あらかじめ学習性無力感を利用して解離と従順化を覚えさせることで脱走者や上官殺しや反乱が出るのを防ぐ効果もある(それだって100%は防げない)。
ある意味では「軍人が己の感情や感覚から解離しつつ仕事に集中するスキルの習得をどう実現するかの課題」とでも言えばいいのか。
軍人は「とてもじゃないが解離していなければ耐えられない仕事」が多い。無残な死者達や過労や劣悪な環境下で死と隣り合わせの日常なのは勿論、本来はタブーと認識している殺人を実行するのは勿論、時には身体に爆弾巻き付けて突っ込んでくる洗脳された少年少女(自分の弟妹や子供位かそれより幼い)をハチの巣にしなきゃいけなかったり、国によっては圧政へのデモ行進する同胞達や亡命を試みる同胞や難民達を射殺する命令も出る。民間人が大勢住んでいる市街地を砲撃・空爆することもある。納得できる理由のない戦争や侵略戦争をさせられる場合もある。脱走した仲間の射殺も命令される。時には命令一つで昨日まで信頼し支え合った仲間や部下達を捨て駒になければならないし、自分が捨て駒になる命令を無条件に受け入れなければいけない。自国に勝ち目はないと分かっていても命令ある限り死ぬまで戦い続けなければならない。軍隊はそんな事まで想定しなきゃいけない。だから軍人は心を殺しどんなことも無条件に受け入れるスキルが要る。
けれど結局、感情や感覚を完全に殺せる者などいない。その時は誤魔化せても辛さやストレスは消えずに蓄積し、いずれ何らかの歪んだ形で必ず副作用が出る。押し殺してきたものの深刻さと副作用の深刻さは比例する。副作用は押し殺してきたものと向き合い自覚しなければ治りにくいし、向き合うには(治療するには)大変な時間と労力がかかることも多い。もし向き合って自覚したら生きていけない苦しみを一生抱える人もいる。解離が強過ぎれば解離障害で別人格が生まれたり、記憶喪失や解離性遁走さえ起きる(脱走者の何割かは解離性遁走)。
結局、人は道具になり切れない。それは自衛官も例外ではない。

上述の理由から軍隊で行われるその手の方法が、何故か民間の企業や学校や家庭でも発生し、社員や子供達は狙った結果を出すための道具として、「納得するかしないか」ではなく、「無条件に従うか否か」の指導が行われている。パワハラ6類型の一つ「過大な要求」だ。
その結果、何人も心身を壊している。結果を出せるのはほんの一握り。絶対服従の環境下で成長期かそれより前の子供達が極端な練習や減量や勉強を強いられ何人も疲労骨折したり臓器に問題が出たり摂食障害や精神疾患や過労や自殺に追いやられる現実がある。そして隠蔽される。
周囲の大人達は「そんな厳しい試練を経験することで成長できる・将来どんなことでも耐えられる人間になる・そうでもしなければ結果など出せない」「その程度で壊れる人材は元々要らない」として子供達の悲鳴を意に介さず、自分達を正当化することもある。心身の不調で結果を出せなくなった子を責めて残酷に罰する事もあれば、後遺症に苦しむ子に何のケアもせず使い捨てる事もある。子供達は当然泣き寝入りだ。そんな環境の子供達もまた、学習性無力感を持つことがある。解離どころか解離性障害を発症する子もいる。
(例え子供達がリスクの高い極端な練習や勉強を自分の意志で熱心に取り組んでいる場合でも、大人達はダメージの蓄積や行き過ぎを止める立場だと思う。何か起きたら隠蔽すればいいと安易に考えすぎている人は後を絶たない)

人を学習性無力感と解離が出るまで痛めつけ続けて力づくで従順にさせることは慣れた者には簡単だろう。でも、それで人としての心の強さや健全な発達や優秀な人材や、ましてや忠誠心は育つまい。せいぜい解離が上手くなるか表面的に洗脳されるだけで、作れるのはせいぜいロボット(道具)だ。しかも、道具になる前に消耗しすぎて使い物にならなくなる(稀に反乱される)リスクがつきまとう。
ロボットが欲しいなら、手間暇リスクをかけて人をロボットに仕立てるより、最初からロボットを使えばいい。
人間は「どんな辛いことも受け入れ耐えられる存在」になるべきではない。そんなことが必要な事態を作るべきでもない。
磨いて向上させる必要があるのは、解離力ではなく、問題解決力だ。

例の「逃げられない場で痛めつけてロボットにする方法」が採用された閉鎖的な組織である軍隊では、その方法を採用した副作用ゆえに平時すらイジメやパワハラやセクハラ、レイプ、リンチも横行するし隠蔽(黙認)されるし世代を超えて連鎖する。精神を病んだり自殺したり、民間人や家族に対して組織内と同じ感覚で暴力や性加害やモラハラをふるうケースもある。これも世代を超えて連鎖する。解決より解離と泣き寝入りと憂さ晴らしが選ばれている限り。

・・・例の方法、まさに色んな意味で、「お国のための汚れ仕事」だ; 軍隊という存在自体、人類がきれいごとだけで生きていない証。

それに加え、自衛隊の場合は募集人員が集まらずに人手不足でなりふり構わぬ採用になる傾向があり、自分の名前がきちんと書けない人でも採用されてしまうなど、人事のミスマッチが頻発しているという(報道)。
(適性に問題があっても力づくで従順化させて使うしかないという発想なのかは不明)
もし今後、少子化の日本が徴兵制を採用すれば、志願制の時代よりはるかに多くのこんな問題が男女問わず発生するだろう。80年前にも同じ問題があり、一部の学校や部活や虐待家庭にその系譜が未だにカルマのように受け継がれている・・・

◆時代の変化 告発者を恨む被害者達のケア
例の方法で「痛めつける側」はというと、人権より合理性や効率優先、結果優先の価値観だったり、本人のための指導だと思っていたり、自分もされたことだからと罪悪感がないことも多い。
私の知る事例では、ある学校で残念な先生方が「体罰で重傷を負わせるのはダメだけど、精神的に追い込むことは生徒の反抗や非行を防ぎ従順化させ忍耐力を育てる上で大切な事だ」と考えて新入生にやたらとプレッシャーを与えて些細な事で恫喝し委縮させたり、体育で独自の踊りをさせて振り付けの覚えや動きが悪い生徒に対しミスする度に全員を連帯責任で罰し続けて孤立させ、挙句イジメと不登校を誘発したり、または突然無茶な量の宿題を出し続け生徒達を意図的に不眠・過労へ追いやったケースもある。それまでは変なことをしなかったごく普通の先生達までどんどん様子が変わってしまう現象もあり、職員間の同調圧力は相当強かったようだ。そんな残念な先生方が顧問をしている部活動は推して知るべし。
生徒達は委縮していき、入学時は健康だったのにストレスから摂食障害や性的逸脱を起こしたり、持病の精神疾患が悪化した生徒も出たという。
(最終的に、ある生徒が保護者に相談して問題発覚)

痛めつけて従順にさせようとしてくる組織や個人に対し、委縮したり感じることをやめて従順なロボットになることで己を守るタイプの被害者が多いほど問題は告発されず闇に葬られる。たまに告発する被害者がいると、耐えずに自分だけ逃げたとか、根性なしや裏切り者、指導の恩を仇で返す者と敵視され、告発を受けた加害者だけでなく、従順化を選んで耐え忍んできた被害者達からも非難・報復されることもある(私の母校もそうだった)
苦痛を押し殺して必死に耐え続けた人ほど、告発者(=自分と同じ境遇なのに耐えなかった者・救いを諦め必死に耐えてきたことがバカみたいに思わせた者)への妬みや恨みは、深い。
だから世代間でシゴきは連鎖しやすく、告発者は加害者だけでなく、同じ被害者達からも恨まれ報復されやすい。
告発者の保護だけではなく、こういう心理に陥った被害者達のケアもすごく大切だ。

だから昔は、シゴきの被害者達は告発などせず、せいぜい身内や占い師に愚痴るだけが多かったが、今は?
21世紀にもなれば、どんな形であれ「服従心を養う」「どんなことにも耐えられるように解離を覚えさせる」ということを目的に痛めつけられれば指導や鍛練ではなく不当なハラスメントと認識する現代人が増えている。私もその一人だ。
そういう人達がとっさに痛めつけられたとき、必ずしも「自分を守るために感情や感覚を殺して従順になろう」という発想がすんなり浮かぶとは限らない。言い換えると、日常生活のなかで「解離・服従して自分を守る」という経験が乏しく、そういう発想や動作が苦手かもしれない。
自衛隊でも企業でも、ハラスメントの告発が増えているということは、そういうことでもあるのだろう。
まだ大人ではない学生達だって最近は痛めつけられれば解離して従順になるより親に相談するか不登校を選びがちだ。録画や録音さえする。逆に、グレて暴力に訴える生徒は減ってると思う。委縮して(又は報復を恐れて)口を閉じてくれるとも限らない。
「告発」は未だに勇気の要る行動だが、これから色んな現場でもっと増えるのではないかと思う。封建時代から続いてきた、「忍耐と泣き寝入り(強靭さと解離上手)が混同され解決より憂さ晴らしが選ばれる時代」は徐々に終わって来た。
本当の強靭さとは何か、改めて問い直したい時代だ。

そんな潮流を生きる現代人達に、昔ながらの方法で従順なロボット化を求めるのはもはや難しい。国家も自衛隊もいずれ例の方法とは別の方法が必要になって来るのだろう。離職率の高さや人手不足解消のためにも・・・
『ロボットが欲しいなら最初からロボットを使えば』と書いたが、なんと英陸軍は30年代までに全体の4/1をロボット兵にする予定だという。

人間は、苦痛から己を守るためなら感覚や感情や自我を殺すどころか、自分や他人の命を奪うことさえある。そのことを忘れてはいけない。
人間が苦痛から自分を守ろうとした結果が必ずしも「感情や感覚を殺した従順なロボット化」とは限らないということを、忘れてはいけない。

ましてや、その生い立ちや生来の素質から協調性に乏しくてキレやすく、高圧的な相手への反抗心や人を撃つことへの関心が極度に強くなっている人間の場合は特に・・・


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