童貞のまま30代で死んだ男の誕生日
「Xmasデートは恥だと思え!」カップルだらけの渋谷で"非モテ"がデモ
「リア充は爆発しろ!」
「クリスマス商業主義に踊らされるな!」
「モテないからってバカにするな!」
「モテないことは悪いことではない!」
と、訴えるデモは渋谷を行き交う若い恋人たちの注目を集め、なかにはデモの主張に大笑いする人も。
デモの様子を携帯電話で撮影している人たちに話を聞くと、「超格好いい!」、「面白いからいいんじゃないですか」、「ああいうクリスマスの楽しみ方もありかな」と好意的な意見が多かった。一方で、「なんかかわいそう」、「いたたまれない・・・」と、"非モテ"たちを不憫な目で見つめる人もいた。
↑時代が新しくなったと感じたw
実は、普段から恋人がいる人やガチでモテる人は、クリスマスにそれほどこだわってないことも多い(ガチでモテるお水系は別として)。
彼らは「キリストの誕生日」が恋人のために作られた日とは特に思ってない場合もあり、その日に限って特別なデートプランを必死に計画するとも限らない。
理由は簡単。そんなことするまでもなく普段から充分楽しんでいるからだ。普段から会いたいときに会ってよろしくやっている(恋人が二次元の人なんか尚更そうしやすいと思うのだが)。
「クリスマスは混むし割高だから街でのデートは避ける」「むしろ天皇誕生日の方が都合がいい」・・・そんな人も割といる。
二人の世界に日付なんて関係ないのだろう。
クリスマスというものに無闇に固執したり特別視したりプレッシャーを抱えやすいタイプはむしろ、恋人のいない人の方が多いんじゃないかな。あるいは、体面やプライドを保つためにくっついたにわかカップルか、「こうしないと恋人の気を引くことができない・愛を確かめ合うことができない」「クリスマスにどう過ごすかで今後の評価や展開が決まる」という狭い考え方にとらわれてしまった人か、流されやすく恋愛に不慣れな人か、バブル期の感覚がどこかに残ってる人、デートを「こなすべき儀式」のように考えてしまってる人が多いかも。
恋人とのクリスマスデートを鼻にかけ、心の内では密かに「お一人様」を嘲笑し優越感に浸っている人は、自分も恋愛に不慣れで本当はあまり自分に自信がなく、異性と交流する時余計な力が入ってしまっているタイプかもしれない。要するに、他人との比較による優越感を自尊心の代用にしてる時点でドングリの背比べだ。
・・・というわけで、「クリスマス非モテコンプレックス症候群」の患者さんたちは「クリスマスは恋人たちの特別な日」と狭量な思考で短絡的に決め付け、毎年の12月24日を「キリストの誕生日=性なる夜」というレッテルを貼ることで自ら己を惨めに貶めているといえる。 己を惨めにしているのはクリスマスでも周囲のリア充でもない。己自身なのだ。
例え自分がどんな人間であろうと、心の中でいつもそばにいてくれるアニマ(理想の女性像。本人の内部に隠された個性や欲求や可能性を象徴することが多い。昔は身近な生身の女性にアニマが投影されて恋が芽生えることも多かったが、近年では必ずしもそうとは限らない。例:アイドルやアニメキャラ)。
そんなアニマの存在を全否定し、己の視界から締め出し、彼女との対話を拒み、その上で「自分はなんて惨めで孤独なんだ」と自己憐憫に浸っている者達のなんと多いことか。
愛する者=アニマは、そこにいるじゃないか。
例えアイドルやアニメキャラの姿をしていても、ひとりひとりの心の中では独自の印象と個性を持つあの子が。己の心に潜む個性や可能性を象徴した姿や言動で己を待ってるあの子が。自分にしか愛する事の出来ないあの子が。ふとした拍子にこっそり面白いイメージや空想を自分に思い浮かべさせることで心の奥から語り掛けてきてくれるあの子が。あの子を印象の似たアイドルやキャラクターに投影して恋焦がれているのは自分自身の片割れ(=あの子)。自分の目から見た(自分にとっての)アイドルやキャラクターは、自分の中にしかいない。そう。自分の中にきちんといてくれる。どこよりも近くにいるじゃないか。だからこそ、自分にしか愛せない。あなたが愛さずに誰が愛せる?
それが生身の恋よりも劣るというのなら、それは己のみならず、彼女を馬鹿にして貶めているのと同じだ。
彼女と語り合い触れ合い愛し合える唯一の人間が、そんな状態でいるべきなんだろうか? 彼女、あなたと結ばれずに誰と結ばれろと?
粉砕すべきはクリスマスではなく、液晶画面でもなく、アニマと自分を隔てる殻かもしれない。
殻を破り彼女の手をとり、隠された彼女の秘密(=隠された己の秘密)を紐解けば・・・
↑夢の中で己のアニマと会った記憶がスガシカオにこの歌を作らせたのだろうか? などと空想してしまったw
この歌詞は意義深く生きられない己を卑下していた少年が、アニマと出会うことで隠された己の個性や可能性の存在を知り、それと共に生きる意義を知った物語のようにも聞こえる。日本のどこにでもいる地味で平凡な黒アゲハチョウを「誇らしい羽」と表現するのは、地味な有様の裏側で目には見えずとも自分にしか味わえず持ち得ない喜び(それは尊さにつながる)を知って「僕らしい羽」を手に入れたからであるような・・・
その羽は地味だが、飛ぶ力が確かにある。大空で自分にしか見えず味わえない喜びに誘ってくれる。
とまれ、個人的には童貞のまま30代で死んだ男の誕生日が何故か「性なる夜」にされていたり、それに対して抗議するデモを届け出て受理される日本の自由さは嫌いじゃないw
本気で架空のキャラを愛する人々
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