08金融危機をタロットに例えると
2008年9月15日 、米証券大手リーマン・ブラザーズ社が破綻。そこから世界の株価は下がり続け、金融危機に陥った。その頃ホロスコープ(占星術用の天体配置図)を見てみると、水星と金星と火星が天秤座で合(一直線に重なる配置)。それは9月10頃から20日頃まで続き、最初の方はアメリカでも地震や事故が多発した。その現象のピークは9月11日。さらにあの「911テロ」とリーマン倒産のホロスコープを重ねると、偶然911の星回りと同じ土星と冥王星の凶角が出来るのがちょっと不気味(911当時リーマンの事務所も大破)。実際の日付こそ違えど、世界の運勢から見てリーマン倒産はある意味「911」に負けずとも劣らない大きな衝撃と波紋をもたらしたといえるかもしれない。911とリーマン倒産は二つとも、タロットで例えれば「塔(落雷の塔)」だ。少数のオカルトマニアの間では911のツインタワー(=二つの塔のカード)の一方が「共産主義システムの崩壊」でもう一方が「資本主義システムの崩壊」を暗示していたのだろう、とかいう話も聞く。私の場合はさっき書いたように、「911」と「リーマン倒産」の二つの出来事が二つの塔のカード(=ツインタワー)の暗示だと勝手に思っている。アメリカの強さを支えていたものが崩壊し、アメリカの強さに支えられて成り立っていた世界も崩壊する。たった一人のヒーローに世界を背負わせるのは危険。
さて現在進行中の「金融危機」だが、それがもしタロットで「塔」で例えられる出来事ならば、それは単なる「突発的な災難」だけではなく、新しい可能性を秘めた出来事でもあると思う。なぜなら、「塔」の次のカードが「希望・可能性」という意味のある「星」のカードだからだ。タロットの絵の中で崩れる運命にある塔は、「今までのよりどころ」であり、「万能で無敵だと思い込んでいる権威やシステム」とか「新しい可能性を抑圧する古いシステム」とかいったシンボルになることがある。「万能無敵の権威とそのシステム」は他を認めないので、「新しい可能性(それ以外の可能性)」や他の方法、新しい方法を認めない。むしろ抑圧する。塔の中にいた人は自分が「絶対に壊れない(と思い込んでいる)塔」の最上階にいることで「俺は天下一の無敵な万能者」と思い込んで傲慢になり、「世界の王(世界を支配するシステム)」になった気分で王冠(多分ボール紙)までかぶって家来と一緒に喜んでいた。塔の中は「唯一最高の地上の楽園」だと思い込み、何も無くてつまらなくて取るに足らない(と思い込んでいる)無価値な外の世界には見向きもしなかった(要するに『井の中の蛙』)。だが、ある日塔が想定外の物凄い落雷によって崩れ、二人とも外へまっさかさまに放り出されてしまった。大ショック! 楽園を失ってこの先どうしたらいいの? 生きる意味あるの? 生きていけるの? 危機感や絶望感のパニックが引くにつれて周囲の光景が徐々に入ってくる。そこで初めて、彼らは広い外の世界を目の当たりにし、広い星空に出会う。無数の星は、無数の希望や可能性。塔の外では、こんなにキレイな「星」というものが沢山あるんだ・・・「塔」以外の世界も、案外悪くないかも・・・なんかこの先希望が持てそうな気がする・・・その心境は「星」のカードで表現できる物事の一つ。塔の崩壊は「従来の狭い殻を破ること」でもある。時が満ちて準備が出来ると、殻は破られる。
上の物語で言うと今の金融危機は「塔」に雷が落ち始めてる辺りだろうか。でもいつか「星」に出会って、最後には「発想の転換・回復・甦り」という意味のある「審判」にまでたどり着けるんじゃないかと思う。ピンチはチャンスにつながりうる。むやみに慌てない方がいい。タロットの最後は「塔」じゃないし、たとえイメージ通りの結果にならないにしても、本質的な希望を捨てる必要はないかも。むしろもっといい可能性に気付く可能性大。
(お金で買えるものしか沢山手に入らない時代より、お金で買えないものも沢山手に入る時代へ・・・)
参考:サリー・ニコルズ「ユングとタロット」 新思索社 画像:ライダー版タロットの「塔」
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 印パの変動と奇妙な偶然(2025.05.03)
- 多極時代と日本(2025.04.24)
- 替え歌「米ドル」(2024.11.14)
- NY市場暴落の奇妙な偶然(2025.04.05)
- 大船渡の火災と奇妙な偶然(2025.03.12)
「占い」カテゴリの記事
- 第2次トランプ政権占ってみた(2025.01.25)
- 2025年の日本春分図サビアン(2025.01.05)
- 情熱の矛先(2024.11.03)
- 石破茂氏占ってみた(2024.09.27)
- 中国軍機の領空侵犯を占った(2024.08.28)
「社会」カテゴリの記事
- 第2次トランプ政権占ってみた(2025.01.25)
- 誰かの生きる支援(2024.12.27)
- クマ害多発で妄想(2024.11.16)
- 本当の脅威とは?(2024.08.24)
- 「シンギュラリティ」で妄想(2024.05.06)
コメント