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2008年6月14日 (土)

占いでの上手な質問の仕方・発想

以下はとある一占い師の個人的な考え方です。違う考え方の方もおられるのでご了承下さい。

占い師に何かを相談する時。何であれ「結論」を代わりに出してもらおうとすると依存や不安を生んでおかしくなってしまう。「悪いこと言われたら怖い」という心理はそれに該当する。その不安は、「(運命で)結論が予め決まっている」「運命が全てを支配している・人間に自由は無い」という無意識の思い込みによって作られる。この世が運命で予め決まってるとすれば、占いの役割である「良くあるための助言(開運法)」が成立し得ないので、占いという分野が生まれなかっただろう。犯罪者は自分の犯行を「運命が定めた不可抗力」に出来るし、犯罪被害者は「運命だから被害を受けるのは仕方のないこと」になってしまう。

「結論」にこだわる質問は、潜在的に「望む結論」が予め決まっている場合がある。特定の結論にこだわっている場合、視野が狭まって可能性を制限してしまったり、(救いは全然別のところにあるのに)望む結論以外の可能性を示されただけで「救いが無いのだ」と落ち込んでしまったり、無意識に望む結論を求めて占いジプシー(占い依存症)に陥る危険がある。
占い師に何か聞くなら、結論ではなく広い視野での開運法を聞いてみよう。
例えば片思いの相談:
「彼と(またはまだ見ぬ運命の人と)付き合えますか?」「いつ付き合えますか?」は×。未来の結論を求めてるから。
「どうやったら必ずあの人と付き合えますか?/あの人が戻ってきますか?」も視野が狭くてNG(しかも結論を求めてる)。世の中には「特定の相手と必ず結ばれる方法」などというものは存在しないし、その発想は相手の自由意志と独立した人格を全否定している。相手には選ぶ権利や自由意志などなく、『必ず自分と付き合う/復縁する』という結論以外を許しておらず、むしろ自分の思い通りに動く義務を背負わせている。自由意志を持ってしまう相手の人格など邪魔な敵でしかない。
「何も考えず(判断せず)ただ占い師に言われたことをすれば万事OK(相手は思い通りに動く)」な発想は依存症につながる発想なので危険。本人が考える努力をしていない。
また、「どうすれば(必ず)復縁できますか?」は復縁という結論にこだわり、それ以外で自分を救う(自分を幸せにする)可能性を許していないため、鑑定結果次第では落ち込むだけで何の解決にもならないか、占いジプシー(占い依存症)に陥る危険がある。可能性の視野が狭い。というよりも、自分自身の広い可能性を決して許さないとさえ言える。

・・・適切な相談の仕方を挙げるならば、
もっと広い視野に立って、恋人がいる/募集中の人なら「現状は○○だが自分の恋愛運を良いものとしていくために(or本当に良い結論や結果が出せるように)今何ができるか。それに向かって努力する上での注意点やポイントは?」といった感じか。片思い中や復縁願望のある人なら特定の結論のみに固執せず広く「現状は○○だが(願いが叶う・叶わないに限らず)今後の自分の幸せに結びつく開運を得るために自分は何ができるか?」
上のような質問の仕方であれば、特定の具体的な願望の叶う運勢が存在する場合も存在しない場合も幸せにたどり着くための助言が得られる。どっちに転んでも無駄は無い。

また、とても典型的な占いの質問「相手は私のことをどう思っていますか?」という質問したい場合は、自分が何故その質問をしたいのか、質問の答えをどのように役立てたいのかといった「質問の動機」を一度考えてみると良い。占い師に相手の気持ちを訊く人々の代表的な動機例をあげてみよう。

関係を続けるべきか別れるべきかを迷っていてその判断に役立てたい
相手のツボをつかんだ有効なアプローチを探るのに役立てたい
単に良いことを言ってもらって不安を払拭したり、自己暗示や現実逃避をするのに役立てたい
相手が自分を騙して利用するために「愛しているよ」と口先だけの嘘を言ってるのではという不安な空想を取り除きたい
本当に相手と交際したいわけじゃなく、占いを心の中で(空想のなかで)楽しむ恋物語の小道具にしたいだけなので、占い師は私の物語に合うよう適当に話を合わせてほしい

なら「迷う自分を最も良い結論に導き開運していくためにどう意識を持ち何を注意すべきか」と、より動機の核心に迫った相談をする方が○。
も、そのまま「相手のツボをつかんだ有効なアプローチが可能な場合のポイントと注意点」という占いをしたほうがいい。「相手がアプローチを望まない」と出る場合もあるが、そういう時はご愛嬌。相手がアプローチを望まないという鑑定結果を出した占い師を時々怨む人もいるが、そういう時怨んでしまうのは即ち自分の思い通りに動かない(道具にならない)人間を怨む癖があるということで、思い通りに動かない意中の相手を怨むことにも通じかねない。もしそうなら相手を一人の人間として尊重してないのかも・・・(ヘタすると自分自身すら人として尊重してない)。
「恋愛をきっかけに不安定になった己の心を救い、現実を有意義に生きるためには何に意識を向け何を注意すべきか」という発想が出来るまで占いを止めること。占いにお金を使わなくてもそのうち自分の中から答えが浮かび上がってくる可能性大。また、恋愛でも占いでも人間関係全般において、他人を思い通りにコントロールして精神安定剤代わりに使おうとしないこと。不安定さの大元を知り、精神安定に適したもっと安全で有効な手段を講じること。
「自分が抱えている(作り出している)不安を取り除き、どんな現実があろうと勇気を持って自分の人生を良い方向に導くには今何を意識すべきか」という発想になれるまで占いを休止すること。時には自分の不安の原因を自力で分析し突き止めることが出来るケースも。占いを興信所と混同するのは依存症危険度大。
あなたの深い心の世界に踏み込むことが出来ないので、物語を把握できないし合わせられません。

質問の動機が本当に「相手の気持ちを知りたい」ということであった場合は、占いではなく物的証拠を提出してくれる興信所の分野になってしまう。占いだと、占った結果が当たってるかどうかを確認するか、せめて心当たりがなければならないから。もし確認手段があるなら、占いにお金を使わず最初から確認しに行けばいい。しばしば「当たってるかどうかなんてどうでもいい。客を喜ばせるようなことを一つでも言ってみろ!」といった趣旨のお叱りを受けることもあるのだが、それは要するに③か④か⑤だ。

誰に相談するのであれ、結局最後は自分で何をどうすべきかを考えること。占いはその手助けでしかない。依存せず自立した占いをしたいなら、努力と思考と結論を外注してはいけない。
「それくらいなら占ってもらう意味がない。自分で全部やれる」と思えるなら、その方がいい。占い師の応援を必要としていない証。あなたは自分一人でその悩みや疑問を解決できる。一人で悩みを乗り越える過程を通して自然と開運の道を歩める。 とても良いことだと思う。
「自分ではうまく考えられないし判断できないし、どうしていいのか何も分からないから占い師に相談」する場合は、占い師が本人の代わりに答えと判断を出すとは思わずに、「考えられるようになる・判断できるようになるための助言」「考え方や判断力形成のアドバイス」と思うと依存症にならずに安全に利用できる。占い師の権限は税理士や弁護士など他のアドバイザー的職業と同じだとイメージするといいかも。

こんな格言を残した人がいる。占いの世界でも、いくらか当てはまるかもしれない。
「もし解けない問いがあるならば、それは問いの立て方が悪い」
byヴィトゲンシュタイン

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