チベットが・・・
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ご存知の通り、観光地としても人気のチベット自治区ラサが大変なことになってしまった(私の憧れの地でもある)。抗議は各地に飛び火。(詳しい経緯のまとめ)。(新着ニュース一覧)
実はチベットでは、以前から緊迫した雰囲気が流れていた。06年には巡礼者が射殺される動画が出回ったり、去年は私が7年前に行った四川省のチベット族自治州ヤーティンとリタンでも事件があった。そして現在はデモが起きた場所のみならず、四川の成都や去年行った雲南のシャングリラも厳戒態勢とのこと。
後々占い師を志すような個性に気づかせ、勇気を得る体験をくれた大好きなチベット。占い師としてのモチベーションを再確認させてくれたチベット。胸が痛い。
インドのダラムサラにいるダライラマは16日、BBCのインタビューに応じている。本土のチベタン側から、「デモをやめるように言ってくれ」とも「デモをやめるように言わないでくれ」とも言われたそう。意見がチベタンたちの間で分かれているらしい。
私は中国人の友人もチベタンの友人もいる。どちらの相談も占って来た。どちらも、お偉いさん方に対しては不満がある。 チベットがどんな悲しみを抱えてきたかも、一通りは知っているつもり。
けれどその鬱積を暴力という形で個人にぶつけ、住民同士でいがみ傷つけ合うようなことはしてほしくない(チベタンに対して海外の支援者が多いのは、暴力的な活動をしてこなかったためでもあり、今回ダライラマも当局側・チベタン側双方に「暴力行為はするな」と声明を出している)。政策や当局のやり口に対して抗議するなら、自分達に落ち度の無い抗議行動をしないと相手は落ち度に付け込んで「市民を脅かす凶悪な暴徒をやむをえず武力鎮圧した」とやり口を正当化する口実を与えてしまう。すでに、暴徒と化したチベタンが破壊行為をする映像ばかりが出回って、彼らをどうやって鎮圧したかの映像が全く出ず、それが事件の印象を当局側の有利に運ばせている。
どこの国の暴動にも付き物ではあるが、商店の焼き討ちや略奪・暴行などをして社会的な不満を個人レベルにぶつけるのは、ただの八つ当たり(そこまで追い詰められたのも悲しい)だし何の解決にもつながらない。このことで住民同士、民族同士に深刻な反感・反発が生まれないことを願ってやまない。民族紛争が泥沼化する一因に、個人レベル・草の根レベルでの憎しみがあるから。
全ての当事者に幸あれ。全員幸せなら、憎しみ合うようなことはないだろうから。
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