答えが出ないのは、正確な問いが出てないから?
「もし解けない問いがあるならば、それは問いの立て方が悪い」
byヴィトゲンシュタイン
悩みの解決のために何を知るべきかをつきとめることはとても重要だ。で、何が分からないのかを正確に理解していないと、何を知るべきなのかが分からない。そのために的のズレた堂々巡りの自問自答を繰り返すことがある。悩みを正確に理解していないと、正確な問いは立てられない。いわゆる、「質問のし方が悪い」というやつだ。占いの現場でもそんなケースが度々ある。
核心の掴めない悩み。堂々巡り。本当は何が分からなくて悩んでいるんだろう?
例えば、「未来が不安」という悩み。解決のために「私の未来はどうなりますか?」という質問は、問いの立て方が悪い。解決のために正確な問いを立てるとすれば、「今抱えている未来への不安を解決するには?」 の方がまだいい。その悩みは「未来が分からないこと」が原因ではなく、「自分で際限なく作ってしまう不安感の止め方がわからない」ことだったりすることも多いからだ(恋の悩みにも共通するかも)。何が分からないのか正確に分かってないと、正確な質問が出来ないし、正確な助言も得られない。本来の目的に沿った問いの立て方が重要。
次に、正確に「恋人の気持ちがわからない」ということが原因だとわかっている悩みで堂々巡りに陥った場合。「解決方法」を導き出すために「原因」を分析する。「どうしたら恋人の気持ちを確かめられるのだろう?」という問いを堂々巡りしてしまっていた場合は、問いを発想転換して「何で恋人の気持ちがわからないんだろう?」または「どのようにわからないのだろう?」と悩みが生まれた原因や詳細について問いを立ててみる。核心とはいわないまでも、分かる範囲内の「答え」は出せる。「相手とどう接していいのかわからないので」「相手が余り自分のことを言わないので」「相手の反応のし方が理解できないので」「頻繁なやり取りをしていたのに急に連絡が途絶えたので」「相手の言動を本当に信じていいのか不安なので」etc・・・
答えが出たら、更に次の問いを立てる。「何故そうなのだろう?」又は「それは何を意味しているのだろう?」やはりそれなりの答えがでるだろう。「人とのコミュニケーション自体が苦手」「いつまでも受身な態度をとり、おうむ返しや相槌ばかりで肝心な中身のあるコミュニケーションをして来なかった」「自分から相手を知るための質問をあまりして来なかった」「相手の立場に立つとどう感じるかを考えて来なかった」「そもそも相手が持っている自然な連絡ペースを知らない(今までは自分の連絡ペース中心で、相手がそれについてゆけず脱落した)」「自分の不安が妄想なのか根拠があってのことなのか判別できない」・・・これで何となく、何をするべきか、何を知るべきか分かってくる。時には自己解決するかも。それは、適切な問いの立て方をつかんだ、ということ。
その結果、占いの現場では当初の質問A:「恋人の気持ちがわからないから教えて欲しい」という鑑定依頼(=問い)が、質問B:「恋人と良い関係を築いてゆくための注意点や助言が欲しい」に変化することもある。又は質問C:「自分が物事に対して適切な判断を下すには?」或いは先ほど挙げた「自分で際限なく作り続ける不安を止めるには?」といった「自己分析をしてゆく上での助言が欲しい」という類のニーズに変化することだってある。結局、本質的な望みは「相手の様子が知りたい」ではなく、「恋の不安を乗り越えたい」だったりする。相手の様子を占うのはその手段として思いついたことではあるが、占ったところで不安が消えるとは限らない。不安の生まれた場所は自分の中だから。
上に書いた、問い、「恋人・相手」のところを「自分」に置き換えて「自分の気持ちがわからない」場合に当てはめてみると面白いかもしれない。
同じ方法で、「恋人の気持ちがわからない」を「顧客のニーズが分からない」場合に置き換えて考えてみるのも面白い。「AとBどちらに決めればいいかわからない」の場合でも同じ方法を応用してみて損は無い。何が分からなくて「決められない」のか。どのように分からないのか。本当は何が知りたいのか。
答えをつかむ第一歩は、「何が分かっていないのか」を正確につかむことから始まるのかもしれない。
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