もしも願いが叶わぬ時は
※ここで取り上げる例はあくまで一例であり、一占い師の独断と偏見です。
私は、自分の占いに出ていることは何でも言うタイプの占い師だ。「お金を払っているのだからウソでも気分の良くなることを言うべき。それがルールだ」と考えるタイプの人には多分嫌われやすい占い師だと思う。
人の心理の複雑さ。幸せになるために抱いた願い事が、自分を追い詰めるための願いごとになっていることもある。願いが自分を追い詰めてしまうのは、その願いに没頭しすぎて視野が狭まり、隠された本当の望みに気づくことを妨げてしまうからなのだろうか。だとすれば、自分の本当の可能性はどこにあるのだろう?
出会い、相手の心を射止めること、復活愛、片思いの相手の気持ちを他人から自分に向けさせること、理想通りの結婚相手・・・etc
しかし、占いでは必ずしもその願いが叶うとは出ないこともある。その場合は包み隠さず本当のことを言う。そして、その願いを叶えることだけが幸せになる方法・手段ではないということ、「幸せになるための別の道」についてちょっぴり意識を向けてはもらえまいかと働きかける。先に進んでいけるように。凹むだけで終わらないために。
◆視野を広く
「残念ながらあなたの今回の願いは無理のようですが、今回の願望には拘らず、これから自分を幸せにしていく上で今何が必要でどんな発想を持った方が良いか、ということを占うことは出来ます。やってみますか?」
相談者の時間に余裕のある場合なら、そんな風に尋ねることもある。
自分の願い事が叶わないだろうとうすうす気づいていても、それを受け入れられず占いが止められなかった人には、ある意味発想の転換にもなるようだ。自分が心から本当に望んでいることを実現する手段が、今の願いを叶えることではなかったと気づく場合さえある。手段が目的化していたことに気付くこともある。そもそも、自分の本当の望みには気づいていないケースが多い。
例えば復活愛願望の場合。「恋人が戻って来ない限り立ち直れない」とおっしゃる方は多い。「精神的に立ち直ること」と「よりを戻すこと」とを混同している人もいる。そのため、「よりを戻すことでしか失恋から立ち直れない」「無理にでもよりを戻さない限り精神が安定しない」「よりを戻す方法でしか人生を有意義にするチャンスは得られない」と思い込んでしまうこともある。恋人の存在そのものを精神安定剤の代わりにしている方も多い。愛情は冷めていても、依存症のようになっていて執着から抜け出せないケースもある。
あるいは、愛情は無いけれど、今まで相手のために尽くしたり苦しんだりして「自分が犠牲になった代償・補償」を請求するためによりを戻そうとするケースもある(結婚に例えると、相手の仕打ちに対する慰謝料を請求するためにあえて一端は結婚しようとするようなもの)。「愛情は冷めたけど常に誰かから愛を向けられていないと自尊心が保てない」という人もいる。自分の心の安定のためだけに、わざわざ愛してもいない元恋人とよりを戻す必要はない。心が不安定なのは、恋愛ではなく別の原因だったりする。
◆隠された本当の望み
そんな方たちの場合、大まかに言うと本人の無意識が本当に望んでいることは、恋人を取り戻したいのではなく、「恋や恋人に投影・同一視し混同してしまった自分の真の願い(恋愛とは別モノ)を叶えたい」とか、関係回復という手段に囚われず「失恋の痛手を癒したい」とか、恋人の有無に限らず「自分の精神を安定させたい」とか「立ち直って先に進み、自分の未来を切り開きたい」だったり、時には「特定の恋愛に依存し恋愛に振り回されて人生の可能性を縛られ続ける事から抜け出したい(=この恋が無くても困らない生き方をしたい)」だったりする。それは要するに、「恋人を取り戻したい」のではなく「自分(の安定)を取り戻したい」。
恋愛や復縁という「手段」にこだわりすぎて、肝心の目的が分からなくなってしまったようなものだ。
復活愛に固執している人が本当は復活愛とは正反対の願望を持っていることに気付いてない、なんていうケースも珍しくない。
恋愛を精神安定剤にしてやっと生きているような状態を(そうなってしまった原因から)解決したいという本音に気づいてない人も多い。
自分にとって受け入れ難い真相。固定観念という歪んだレンズを通して見える真相(現実)の姿は、全く不正確で救いのない姿に写っているかもしれない。例えば固定観念のレンズが「○○に関しては見込みがない」を「人生全ての絶望」に。「私が悪い」を「自己否定」などに歪めてしまう。だから恐ろしくて真相を直視できない(そもそも歪んだレンズ越しでは直視とは言えない)。だから逃げ続ける。
願い事が自分を追い詰めてしまう場合に覚えておいて欲しいのは、「それは本当の願い事じゃないかもしれない」とか、「幸せになる方法は一つじゃない」「たった一つの願いが叶わないだけで自分の幸せを築く道が絶たれることは、ありえない」ということ。もしそうだったら世界中がとっくに不幸になっているから。そして、そもそも自分はなぜその願い事を抱いたのか、ということ。その背後を探ると別の本当の願いが見えてきたりする。
諦める/諦めないに限らず、それがプレッシャーや現実に押しつぶされずに結果を待つ/受け入れるコツかもしれない。
もしも願いが叶わぬ時は 次の希望を作りましょう ホントの望みを見つけましょう。
それが叶わなくても困らない生き方は、何通りもある。
« 「MISTY」12月号に載ります | トップページ | ポール・ポッツ »
「恋愛」カテゴリの記事
- 情熱の矛先(2024.11.03)
- いい話(2022.10.12)
- どちらも自分の個性と可能性(2019.10.20)
- 本気で架空のキャラを愛する人々(2013.06.24)
- 見ているものはアニマか人間か(2013.02.04)
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- NY市場暴落の奇妙な偶然(2025.04.05)
- 誰かの生きる支援(2024.12.27)
- マイナ利権~裏金~中韓の奇妙な噂?(2024.01.14)
- 今朝見た夢(2023.11.02)
- 救いのためならどんな犠牲もいとわない?(2022.06.27)
「占い」カテゴリの記事
- 第2次トランプ政権占ってみた(2025.01.25)
- 2025年の日本春分図サビアン(2025.01.05)
- 情熱の矛先(2024.11.03)
- 石破茂氏占ってみた(2024.09.27)
- 中国軍機の領空侵犯を占った(2024.08.28)
コメント