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2007年7月15日 (日)

恋の不安と思い込み

占いに来る人々の中で、自分の抱えている心配や不安や疑惑が自分の勝手な思い込みなのか、現実的なものなのか、判別出来なくなっている人は多い。人間の意識は、時として主観や客観をあまり区別しなかったり、区別するのが苦手だったりするようだ。特に、自分の内面を外部に投影してしまっている場合は。
そのような傾向が特に現れるのが、恋愛かもしれない。中でもよくあるパターンは・・・
「恋人が浮気しているかどうか、本当に自分を愛しているかどうか、いつも不安になってしまう」「恋人を良く知る人は、『あの人はそんな人じゃないよ』と言ってくれるけど、不安は消えない」
その不安は、どこからやってくるのだろう?
もしその不安が、自分の「思い込み」によって作られたシナリオなら、思い込みを自覚して自ら手放さない限り、例えいくら占いをしても不安は消えないだろう。

その不安は、事実確認などで真相を確かめられれば、消えるのだろうか?
例えば、恋人の携帯を盗み見て誤解が解けたとする。興信所の浮気調査で「シロ」と出たとする。アリバイがはっきりしたとする。それで「思い込みを手放す」ことが出来るだろうか? 二度とそのような不安が生まれないと言えるだろうか?
「あの時は浮気していないと確認が取れました。そのときだけは安心できました。でも、結局いつかは浮気するのではないかと不安です。あの人が浮気をするなら、いつ頃でしょうか?」「本当は私の目も興信所の目も届かないところで、誰も考え付かないような方法でこっそりと巧妙な浮気をしているのではないでしょうか?」「恋人が代わるたびにその人の携帯を盗み見なければ不安から抜け出せなくなりそうで・・・」
・・・そんな相談は古今東西、一定の割合で存在しただろう。はたから見れば「妄想」とか「疑い深すぎる」と自分ですぐに気付くんじゃないかと思えるが、本人たちは至って大真面目だ。非論理的な「思い込み」は論理的な「推理」と違って、根拠がない。だから、強すぎる思い込みは論理的な根拠を使っても自然消滅しないことがある。時には、何故か相談者が不安を晴らすために事実確認などの論理的な手段をとりたがらない場合さえある。これは意識の何処かで、「論理的な手段では解決しない、自分で根拠なく作った『非論理的な不安』なのだ」と知っているからかも。「思い込み」は現実世界とは無縁の現象。いくら現実をつきつけられようが、強い思い込みには何一つ影響しないことがある。カルトなどで行われる「洗脳」はその性質を悪用したテクニックの一つだ。

人間の「自分に作用する意識の力」は、とても強い(有効に使えば大きな可能性になる力だ)。自分の思い込みを手放すことは、自分にしか出来ない。自分の意識の力にしか出来ない。
「これが思い込みだろうが思い込みでなかろうが、関係ありません。興味ありません。私にとってはこの『不安』だけが真実なんです」そう答える人も多い。これは、以前から深層に漠然とした不安を持っていて、次にそれを現在進行中の恋愛に投影・同一視(混同)し、恋愛に投影(同一視)した内なる不安を基にした思い込みが生まれたケースだ。このケースは、自分の恋愛に投影し同一視(混同)してしまったそもそもの不安(現在の恋愛が始まる前から心に抱えていた不安)を自覚して解決に取り組む必要がある。内面の不安を、「私が不安なのは恋(恋人)のせいだ」と勘違いしないために。恋の不安とそれ以前の不安を取り違えないために。
このケースの場合は自分のもともとの思い込みや不安をしっかり自覚すれば、恋の不安は手放すことが出来る。不安や思い込みを見極め、自覚するには、根気よく自分を振り返り、過去を振り返るしかない。多分今までにも似たようなことが起きている。

自分の恋に、毎回似たような不安がいつも付きまとう。いつからそんな不安が生まれ始めたのか分からない。なぜそんな不安が生まれたのか分からない。周囲のアドバイスを聞いても、占いをしても、事実確認をしても、興信所を使ってさえも、不安がぬぐえない。日ごろから様々な不安を連想/想像させるようなコンプレックスめいたものを持っている。恋愛どころか、日常生活で常に根拠のない不安を抱え、どんな物事にでも「内なる不安」を投影・同一視(混同)してしまい、いつも似たような不安を抱えている。
それは、心配事が今起きてる現実とは無縁の現象である証。上に書いたような特徴が、その心配事が「推理」か「思い込み」かを見極める目安になる。
もし上に書いたような厄介な状況が起きたら、その不安は的中しない。不安自体が今起きてる現実とは無縁のものだから。

無関係な出来事に内面の不安感を投影・同一視(混同)してしまう癖は、むしろ自分を知り、日ごろの漠然とした不安やコンプレックスを知るヒントにさえなる。普段から無関係な物事に対して必要のない不安感を抱えていると自覚する助けになる。
確認不足が「不安」を生むこともあれば、その不安が内面の不安を投影した思い込みであるが故に事実確認の意欲を持たないこともある。「事実確認しても無駄」という気分はそんな思い込みの証。現実世界に不安の原因が存在しない証。自分の無意識はそのことを知っている。
自分が漠然と抱えている不安の正体は何なのか? 恋の不安・・・いつもの漠然とした不安・・・確認をすべきは、相手の携帯ではなく、自分自身に対して、自分の不安の正体についてなのかもしれない。

梅雨の時期。人々は内向的になりやすいらしい。内向的になること自体は有意義な自己探求の機会になる。しかし、「思い込み」にはくれぐれもご注意を。

自分の望む恋が現実的な恋なのか、心で楽しむ恋なのか分からなくなってきた人はこちら

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