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2006年7月18日 (火)

ある恋のパターン

私は学生時代から占いをやっている。通っていた大学が風変わりで、キャンパスで占いのテーブルを出しても何一つ文句を言われなかったからだ。いろんな学科で様々な勉強をしている学生達を観てきた(私もそれなりに勉強してた)。そんな中、恋占いに来る学生たちの話を聞いてカードを広げてみると、様々な恋のカタチの中で、いくつか特徴のあるパターンに気付いた。今回は、その中のある1つを挙げてみる。以下、当時の覚え書きをまとめて抜粋。

           ◇    ◇    ◇    ◇    ◇    ◇

「しばしば人が人を好きになる時、性別に関わらずその人との交流がよい刺激となって自分を発展・発達させ、成長させ、活性化し、向上させる(又はそのどれか一つにでも当てはまる)ような要素があるために、好きになることがある。お互いそういう理由で結ばれたカップルはどこか親友同士のような雰囲気がある。例え恋人同士にはなれなかったとしても、そこで終わりにせず、相手と交流だけでも維持しておければ、自分によい作用を及ぼす。告白して断られてしまった場合、落胆してその人と距離を置いてしまうと、より落胆が深まるかもしれない。だってその人を好きになったのは、自分によい作用を及ぼす交流が原因なんだから。性別ではなく、交流そのものの中に、最大の価値が潜んでいる恋なのだから・・・」
↑このタイプの恋を占うと「恋人」と「杯の2」がよくでる。「恋人」の逆位置が出ても、精神的な交流の意味がある「杯の2」は正位置のままで出やすいようだ。たまに両方とも逆位置になることがあるが、杯の2だけ逆位置になった記憶がない(実際はあったかもしれないけど)。

「好きになった人が、偶然自分の目指す発展・発達や成長や向上と類似した方向(全く同じ方向ではないにしても)に発展・発達の方向性や可能性を持っていて、しかも自分よりも先に進んでいると思われる場合、『自分がこのままうまく進んでいけたら(自分の望む方向に順調に進んだら)、この人のような感じになるのかもしれない』と思わせることがある。いわゆる、『自分もその人のようになりたい』というやつ。『憧れ』ともいえる。
そういう人との交流はきっと楽しいと思う。でも『その人のそばにいる、その人を近くで見ている』ことで満足してしまい、自分自身の発展・発達をやめてしまう・忘れてしまう、となる危険も時々あるらしい」
↑注意点を占うと、金貨のページの逆位置や杯の4が多い。時々ストレスを意味するいくつかのカードの配置の中に「悪魔」が正位置で出るからぎょっとする。「悪意」ではなく、「依存」や「堕落」というニュアンスを採用すると、私の解釈の結論は上のようになった。又は自分が持つ「憧れ」が自分の本心が目指しているものではなく、劣等感が「目指させている」場合もあるのだろうか?

           ◇    ◇    ◇    ◇    ◇    ◇

さて、当時の覚え書きにあるようなタイプの恋、学生時代には芸術関係の勉強をしている学生や画家志望の学生、バンドや創作ダンスなどクリエイティブな活動をしている学生達に多く見られていた。当時は「芸術家タイプの人に多い恋愛パターンなのだろうか?」と思っていたが、プロになって学生以外の人達を多く見るようになり、いろいろな恋の相談を聞いているうちに、芸術的な人以外でもこのパターンの恋をする人がかなりいることがわかった。現在の自分の生き方に不満や物足りなさを感じている人、或いは芸術的な分野とは関係なく何かを目指している人にも多い。または、自分自身はマンネリと地味で静かな日々を送ってきたけれども、相手が熱心に何かに打ち込んでいたり、何かを目指してがんばっている場合にもこのパターンのような恋をしている場合があるようだ。よく、部活にいそしんでいる男の子に女の子が惚れ込むパターンの漫画があるが、あんな感じかもしれない。

このタイプの恋の目的を非常に乱暴で平たく還元してしまうと、「自分を発展・発達させたい。進歩させたい」ということなのかもしれない。このタイプの恋をしている占いの相談者の中には、無意識に自分探しを望んでいたり、「変わりたい」という思いを持っている人は多い。けれど何をどう変わりたいかのかよくわからない(或いは忘れてしまっている)場合、自分が目指す方向を持っている人(変わっていくべき方向を知ってる人)を見ると何らかの刺激を受けるのかもしれない。よく、「自分にないものを持っている人に惹かれる」という言葉がある。多分そうなのだろう。
或いは、「自分が目指している方向に、自分より少し先を行っている人に刺激をうけて惹かれてゆく」という場合も、このタイプの恋になりやすいようだ。
そして、自分自身が発展・発達していった時、ある意味「自分が変わっていった」「自分にないものを自分で手に入れた」「自分もその地点に到達した」とき、もしかすると、そのときの自分にはもう、「好きなタイプ」や「好きになるタイプ」さえ変化しているかもしれない。その人が変われば、当然恋の仕方も変わったっておかしくない。
今の恋を分析すると、今の自分が見えてくるかもしれない。

・・・あ、なんかまた小説書きたくなってきた・・・

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