一人の女で満足出来ない男 男の愛で自分を認める女
※全ての浮気を説明出来る話ではありません。
同時に複数の女性と付き合わないと満足できない男性。彼らについての相談は、恋人側の女性から来ることが圧倒的に多い。「彼の浮気癖が直らないんです。そのくせ私が他の男の子と遊ぶと怒るんです。」「私って浮気しても罪悪感を感じないほど価値が低い女ですか?」
しかし、稀に浮気する本人から相談が来ることもある。「今の彼女に問題があるわけじゃないけれど、彼女一人では満足できない。どうしても他の女性に目が行ってしまう。途中まで我慢しているけど、結局いつかは浮気してしまうんです。でも彼女は大切に思ってます。二人とも大事です」
一人の女性では満足できず、つい他の女性のも目が行ってしまう。さりとて、今の恋人を手放したくはない。そんな男性を大概の女性は身勝手だと感じて嫌がる。恋人がそんな人なら腹を立てる。まあそうだろう。
また、男が一人の女性では満足出来ずに同時に複数の女性と付き合うことが実際に出来るということは、良くも悪くも、表面上は「もてる」、ということ。女性からは魅力的で余裕と自信があるように見える。しかしその心の中はどうなっているのだろう。
◆満たされぬ心
一人の女性では満足出来ない男性は古今東西多いのだけど、その中でもとくに若い人のケースを占っていて目立つパターンが一つある。それは、「自分に自信がなく、自分自身を認めることが出来ない」という心理。女性にもてる男性が、実はこんな気持ちを抱えていたら意外に思われるかもしれない。
このパターンを持つ彼らは、自分の代わりに異性から自分を認めてもらおうとするようだ。実際は自分に自身が無く、自分で自分を認めることが出来ない。すると常に言い知れない不安や不満を抱えることにもなる。本当に自分が相手から愛されているのか、時には自分は相手から愛される価値がどれだけあるのか。「愛される自信が無い」自分の不安を癒す為に、「あの人ならもっと自分を愛してくれるかもしれない」と言う期待や「一人よりも複数から愛される方が不安を和らげ自分に自信がつく」という気持ちを潜在的に作り出す。
その反面、浮気がばれれば異性から顰蹙を買い愛される自信はさらに減るだろう。そのため、浮気の悪循環に陥ることさえあるかもしれない。「一人から捨てられても別の相手が残っていれば安心だからあらかじめ二股をかけて保険にしておこう」は「自分を愛する相手が一人もいない状況(=フリー)が怖い」ということでもある。
「自分は浮気をしても恋人が他の男に目が向くのは許せない」と言う気持ちは、「自分を愛することで自分を認めてくれる人が自分を愛さず自分を否定する側に回った」という感情を作り出すために裏切られた気分になる。例え浮気を繰り返す男性がいざ恋人から別れ話を切り出されると、例え自業自得でも恋人を引き止めるケースがあるが、何%かの割合でこの心理があるのだろうか?
そんな不安を抱える彼らに共通すること・・・彼らの求めているものは、女性に愛されることで手に入るものではない。彼らが求めているものは、「女性」ではなく、「母性」かもしれない。両者は似て非なるものだ。恋人はお母さんの代わりにならないし、お母さんは恋人の代わりにはならない。
だから、本当はいくら恋人を作っても心は満たされない。
◆自分の代わりに自分を無条件に愛してくれる人募集中
「母性」は、自分自身を発育させていく機能である。それは体の発育だけではなく、生涯続く心の発達と成長に対しても発動する。一人一人の命の中に組み込まれたその機能、多くの人々は育ての母親(役)に投影し、同一視している。そのため、子供の頃母親との関係に何かがあった場合、「母性(発育機能)」が失われてしまったように思い込んでしまい、「母性」を自分自身に対して十分に機能させることが出来なくなってしまうことがある。
その結果、自分で自分を愛すること(自尊心の発育)が出来なくなり、自分の代わりに自分を愛してくれる人(自尊心の代行者であり、母性を投影できる存在)を求める行動に出る人も多い。(人目や体面を気にしすぎるなど、『社会からの評価』に強くこだわる人の場合、人間ではなく社会に母性を投影してる可能性もある)
中には恋人に母性を投影してお母さん代わりにしようとする男性もいる。沢山の「お母さん代わり」を確保しておくことが出来れば、一人が自分を捨てても残りの「お母さん」がいるので安心だ。いわば保険のストック。
自分を発育させる機能(母性)を自分に対して十分に発揮させること。即ち自分自身を発育させること。自分自身を愛すること。
自分を発育させるには、「これをすると嬉しいから」という前向きな動機の元に行動したり努力したりすること。
なお、恋人に母性を投影してストックする行動は、「これをしていないと不安だから」という不安に基づく行動になる。恋愛だろうが何だろうが、基本的に不安に基づく行動は不安を消せない。むしろ不安を強調する。
不安に裏付けられたものではなく、純粋な喜びや希望、熱意などを動機にして何かに打ち込んだり、目的を持ったりすること。自分に喜びや充実感をあげられること。自分を幸せにできる自信を持つこと。自分で自分の喜びと意義を認識できれば、求めていたものを手に入れられる日も近い。いや、もう手に入れているかも。
自分のやってることに喜びと意義を見出し、自信がつけば自然と自分を認めない状態からぬけだすだろう。他人や異性が与えてくれる自分の価値だけに頼る必要もなくなる。この喜びと意義は他人が決めるものではないから。発育が進むごとに、喜びを感じる物事が変化していくこともある。
自分が自分で自分の喜びをつくること。そこに彼らの求めるもののカギがかくれている。
カギのありかを記す地図は、自分の中だ。
このことは、男性に愛されることで自分を認めようする女性にも言えることだろう。
(女性の場合は男性ほど保険のストックを確保しない。妊娠リスクのためだと思う)
「この人が自分を愛してくれるなら、私には価値がある。」から「私は今自分の喜びを持っている。私に喜びを与えることが出来るから、私には価値がある」へ。
他人の態度によって自己の価値や安定を得ようとすれば、確かに他人から愛され、認められることは必要不可欠だ。恋人のいない期間は自尊心(自己愛)が不安定になってしまうかもしれない。
一人の女で満足出来ない男 男の愛で自分を認める女。どちらのケースも、相手を精神安定剤として利用しているだけで、愛を育むための付き合いではないこともありうる。
・・・もしも人類が滅亡して、自分一人が生き残り、自分を愛したり認めたりしてくれる「他人」がいなくなってしまったら、自分は価値の無い者として、自己を否定するようになるのだろうか? 自尊心の根拠を失うのだろうか?
自分を幸せにするのは結局自分。
どんなにすばらしいご馳走があってそれを食べることが出来ても、自分が美味しいと感じなければご馳走を食べる喜びは作れない。幸せは作れない。
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