※ICCとは:国際刑事裁判所の略称。所長は日本人の赤城智子氏。
「米制裁撤回を」声広がる 赤根所長の教え子ら署名呼びかけ
ICC赤根智子所長、去年から制裁対象にされていたが石破が圧をかけて助けていた
トランプ大統領は昨年2月にも、ネタニヤフ首相の逮捕状発令に関連してICCのカリム・カーン主任検察官(当時)らに制裁を発動したが、当初はリストに入っていた赤根氏が除外されていた。
これは日本がアメリカにとって重要な友好国であり、当時の石破茂政権から強い働きかけがあったからだ。
◆親イスラエル政権と日本の素養
赤根所長が(イスラエルに浸透された)米から制裁されたのはネタニヤフ首相の逮捕令状を出したためだが、高市政権も親イスラエル政権である。
(リクード党による)ガザの人道危機へのアンケートを国会議員に実施した際、高市首相は無回答だった。
さらに、日本維新の会が自民党と連立して政権与党になったわけだが、この維新もまた、ガザ人道危機アンケートでは全員が無回答。
そればかりではなく、去年長崎市が平和祈念式典に(ガザへの人道犯罪に抗議して)イスラエルを招待しなかった件について、維新議員だけが抗議した。
要するにそういうこと。
そうなると、今後赤根所長の制裁に対して撤回などを目的に現政権が働きかける事はないと思われる。「石破政権と同じく制裁回避のために動いていた」との報道もない。
以前も何度か書いたが、日本は(ユダヤ・イスラエル資本に浸透された)英米の政治的偽善とは異なる、より本当の意味での「普遍的価値観の牽引役」になれうる数少ない国(それだけ信用度が高い)になれる素養を持っていた国だ。
その素養はある意味、日本人の美徳(時にお人よしと揶揄される)だったと思う、しかし今後もし万が一英米と同じくあちら側に浸透されてその素養も失われて行くのだとしたら残念。そうはならないことを祈っている。
(大国さえ余裕を許されない弱肉強食の国際政治の世界では、キレイごとだけじゃやっていけないことは100も承知とはいえ・・・)
◆「ICCは媚中組織」というデマを流す意味
チベット・ウイグル問題を裁かないICCが親中国の組織であるというデマが流されているが、それを使って日本国内を世論誘導できればどこが得をするのか、賢明な読者ならお察しできると思う。
そも、ICCは加盟国のみ介入でき、非加盟国には介入できない。
動画サイトやSNSで例のデマを広める投稿には「ICCなんて信用できない媚中組織は解体されるべきだし、日本はICCを脱退すべき」というコメントがもれなく沢山つく。これが世論誘導の目的。コメントはこれを目指してデマの流布に組織的な動員がかけられている証だ。
だが、米も中国も露もイスラエルも非加盟国でありながらICCが介入したことがある。ロシア・ウクライナ戦争の時にウクライナが加盟国だったからだ。イスラエルの件も同様で、ガザ地区はパレスチナとして加盟している。
中国のウイグル、チベットの人権問題に介入してないのはICCが中国寄りだからではなく、非加盟国の内部で起きてることだから管轄権が無く介入できないということ。もし中国が加盟国の国民に対し人道犯罪や戦争犯罪を起こせば加盟国がICCに訴えてICCは介入する(解体されていなければ)。
なお、日本がICCに加盟申請したのは第1次安倍政権で赤根氏をICCに送り出したのは第2次安倍政権である。
どちらも統一教会や宗教右派がお神輿にヨイショしていた人物の政権時代(安倍氏による面従腹背策の一環?)に起きた事だが、現在、その統一教会や宗教右派達がICCや赤根氏を誹謗中傷し上記のデマを流している。既にICCへ日本の影響力を増大させた安倍氏は暗殺済み。お神輿が余計な事をしたからか・・・
これが意味することは、安倍氏の国葬をゴリ押しした統一教会は、安倍氏を暗殺した側の下請けでもあったという事と、恐らく安倍氏はもし東シナ海情勢が悪化すれば中国が日本に人道犯罪や戦争犯罪をする(台湾有事がらみ)可能性を警戒していただろうという事。
それゆえに辞任後も暗殺直前まで中台関係の調停をするべく動いていたのかもしれない(過去記事参照)。
さらに彼は、日本がICCに対して影響力を強めていけば、いわゆる「グローバリストにICCを悪用される・ICCが偽善的・恣意的に運用される」事を防げるのではないかと考えた可能性もある。
◆ICCへの恐れ
デマを含めた今回の制裁騒動、ネタニヤフ首相一人の逮捕状で米が大人げない制裁をすることが多くを物語っている。加盟国の多いICCの判決は、もし逮捕状が出されれば多くの国に渡航できなくなる。行けば罪人として逮捕されてしまうからだ。そのため、例え加盟していない国の首相にとっても。被害を受けた加盟国の訴えで出された逮捕状は影響が大きいのだ(BBCの詳しい解説)。
今は米もネタニヤフも(多分ロシアも)、ICCという存在を恐れている。それが制裁という態度に現れた。
イスラエルがICCに加盟してテロしたハマスを訴えればICCから逮捕状が出てハマスの活動範囲を大きく低下させることも出来るのだが、なぜかイスラエルがそれをしない理由を考えてみるといい。
また、米やモサドとも縁深いエプスタイン問題でもICCに提訴されると不都合になる関係者(有力者の顧客含む)もいると噂されている。
米はICC解体を目指しており(報道)、今までICCの高額出資国だった日本政府に対し、ICCの支援停止を求めている。
多極派によって人権や民主主義といった「普遍的価値観」が矮小化・偽善化されていく潮流のなかで、その価値観を批准してきた日本は大きな岐路に立っている。もしICCが解体されれば、日本を含めその庇護を受けてきた多くの加盟国は自国民を守る手段を一つ失うことになる。
ICC解体を目指す米・イスラエルが求めることは、「日本が自らの手で自国民を守る手段だったものを手放せ」という事でもある。同時に、ICC解体で中露以その他が(逮捕状の心配なく)周辺の加盟国に戦争犯罪や人道犯罪をしやすい環境を作ることにもつながる。今、日本国民(愚民扱い)を扇動してそういう方向に向かう圧力を形成しようとしている。
彼らは日本を「力だけが支配する世界で自分達だけしか頼れる存在のない不安定な国」になって欲しいのか、それとも自分達同様に「普遍的価値観は偽善的に利用するだけで実際は力だけを志向する国」になって欲しいのか・・・
◆日本にできる事
それでも日本は、ICCを「欧米の政治的偽善とは異なる形で普遍的価値観を志向する国々を支える組織」として存続できるよう支援することが出来る。欧米(特に米)のように、気に入らない国を軍事攻撃(その際に戦争犯罪や人道犯罪発生しがち)する口実として人権問題を利用したことが無いからだ。よって今後も日本がICCに出資し続けて普遍的価値観のけん引役になっても偽善にならない。工夫次第では、先の大戦で戦争犯罪や人道犯罪の加害者であったと同時に被害者でもあったことを一つの説得力としてアピールすることさえできる。
我々日本国主権者達が他国に扇動されず、扇動者が望む方向とは異なる道を志向するようになれば、それも可能なのだ。
現時点で日本政府は赤城氏に必要な支援があれば検討するが赤根氏への制裁回避を米国に頼むつもりはないという。赤城氏も、制裁に関しては覚悟していたとのこと。彼女に必要な支援さえ届けば、確かに制裁撤回を求めてトランプとディールする必要はないと思う。誤魔化されてはいけない。肝心なのは制裁撤回ではない。
日本や世界の今後を考えれば、(赤城氏への制裁があろうがなかろうが)ICCへの支援を今後も粛々と続けるという事が一番重要だ。多くの加盟国が他国(主に大国)の人権侵害や戦争犯罪から自国民を守る手段を守ること。それで国際社会における日本の信用度もさらに上がり、それは後々外交に生かせる。デマに扇動されないためにも、主権者はそこまで見据える必要がある。
人道犯罪や戦争犯罪から人々を守るICCを支援し続け、解体させない。そうなることが嫌な連中がいるからこそ、今こぞってICC媚中デマが流布されているのだ。実際はICCが解体したり日本が脱退した方が中国を利する。
世論誘導は、必ず誘導者にとって好都合な方向と不都合な方向が存在する。扇動的な投稿や組織的なコメントを見たら、常にその方向について考える習慣を持つとこの国は開運する。
以下に赤根氏のインタビューを引用して記事を締めくくる
「(ICCの影響力が)なくなった場合、力の支配を及ぼそうとする人たちがもはや何の心配もなく、そういうことをやることになる。そうすると日本の場合はどうでしょう。これから日本が進む道を考えるにあたり、国民の人たちにも直接影響が及びかねないことに、思いを致してほしい」「法の支配がなければ、日本人、日本国はそうした強い国に従うしかないのか、それで日本の独立と今まで築いてきた誇りというようなものが保たれていくのかにも、思いを致してほしいと思います」
関連リンク
目覚めよ我らが発達本能
ハマスの大規模攻撃に奇妙な偶然
↑モサドは攻撃を事前に知っていた
2026.9.1追記
ジョセフ・ナイの「対日超党派報告書」に書かれたシナリオに「中国による日本本土攻撃で日本人を逆上させる」という箇所がある。
これを実現する上でも日本がICCから脱退するかICCが解体された方が好都合である。台湾もICC加盟を検討しており、シナリオ的には不都合だ。
また、超大国をやめて地域覇権国になる事を目指す米国にもICCは目障りになる可能性がある。なぜなら米はグリーンランドやカナダや南米までも自国の縄張りにしたがっているからだ。超大国をやってるうちはICCに圧力をかけることなど容易だろうが、地域覇権国になった後は?
(イスラエル傘下の)ロシアに関しては言うまでもない。
2026..9.23
ICCを機能させ続けてしまうと、今後エプスタイン問題で(米国に裁く意思が無くても)ICCに裁かれる人間が出てくる可能性はある。そういったリスクがあると不都合になる関係者(有力者多し)はかなり居るかもしれない。なお、エプスタインとその恋人ギレーヌは共にモサドと密接な人物だ。もしもエプスタイン問題がモサドの関与が判明すれば、被害者側の提訴次第でモサドさえ裁かれてしまいかねない。
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