「危機」という名の口実と、考える力
※以下に書いたことはあくまでも「現時点における個人の感想と妄想」です。
①昆虫食ぶっちゃけQ&A
②昆虫食が地球の危機を救う!? その知られざる実態を徹底調査!
③「救世主はコオロギ?」無印良品が提案するサステナブルな食生活
④コオロギ食が議論 根強い抵抗と不安 専門家は安全性強調「アレルギーには注意すべき」
⑤昆虫食は人類を救うのか? 私が「コオロギを食べるのは危険」だと思う理由
⑥次世代フードとして注目の昆虫食 国内法整備進まず「どんな昆虫でも食品にできてしまう」現状
⑦東京大学 大学院教授・鈴木宣弘氏「まともな食料生産を潰して武器とコオロギで飢える愚かさ」
⑧ EU で1月24日からあらゆる加工食品にコオロギ粉末の添加が許可・実施される
⑨ コオロギ食の前にフードロス対策を
◆昆虫食について
最近、食料危機や脱炭素、SDGsといった理由で急速にコオロギ食が推進されている。ダボス会議及び世界経済フォーラムでも昆虫食推進が挙げられ、既にJALの機内食材料にコオロギが導入され、大手からコオロギ入りのパンが売られ、今後は給食にも導入されるかもしれない。
コオロギ食普及にパソナや電通も乗っかっている。この急速さに違和感を感じてコオロギや昆虫食について調べてみた(上のリンク参照)。
さらに、内閣府の食品安全委員会がコオロギ食のリスク要因を研究した論文を紹介しているのを発見。
論文紹介ページはこちら
以下、内閣府食品安全委員会のサイトより一部抜粋。
リスクプロファイルにおいて以下に挙げる相当な懸念が特定された。
(1)総計して、好気性細菌数が高い。
(2)加熱処理後も芽胞形成菌の生存が確認される。
(3)昆虫及び昆虫由来製品のアレルギー源性の問題がある。
(4)重金属類(カドミウム等)が生物濃縮される問題がある。
寄生虫、カビ類、ウイルス、プリオン、抗菌剤耐性及び毒物類等の他のリスクは低いと判定された。数種のリスクに関しては、更なるエビデンスが必要であることを強調しておく。
(4)の「重金属の生物濃縮問題」は、コオロギの食べる餌に使われている農薬がコオロギの体に蓄積されるためだろう。
コオロギ含めいくつかの昆虫には甲殻類と似た成分があるので甲殻類アレルギーの人は要注意だ。虫入り食品には見やすい場所に「虫入り」と明記しないとアレルギー持つ人が知らずに食べちゃって思わぬ事故につながる恐れがある。
ただ、コオロギ含め昆虫食は中国や東南アジアでは昔から食べられてきたという。wikiによれば、伝統的な昆虫食は「あらゆる昆虫を一年を通じて食べるわけではなく、特定の昆虫が旬の時期に食べられてきた」という。コオロギなら旬は9~10月。
また、コオロギは古来より薬として用いられていた。
83年に第一刷が発行された「漢方医学大辞典1 薬物編」のコオロギの項目から一部抜粋。
効能は利尿消腫。臨床応用は尿閉、水腫、気チョウ(月偏に長の字)、2~6個を煎服し、或いは1~2個を焦がし焙って粉末にして呑服する。
妊婦は禁忌
コオロギは体から水を排出させる作用(利尿作用)の薬としても用いられてきた。その場合はあくまで薬であるため、病人向けに少量を接種することが前提だ。医師がその人の体調に基づき処方を判断する必要がある。過剰に摂取したり必要でない人が摂取してしまえば、体の水分が不足する。それを知らずに日常的に長く食べ続ければ慢性的に血液がドロドロ気味になって血流悪化し、血栓ができやすくなったり、循環器系に負担が出やすくなる。水分不足は腎臓にも良くない。
コオロギ含め昆虫食というものは、人類にとって「旬の時期に期間限定で食べる経験」はあるものの、旬とは無関係に年間を通じて日常的に摂取し続けてきた経験が未だ乏しい。当然、年間を通して長期に食べ続けてきた場合のエビデンスが不足している。
もしコオロギに重金属(農薬)が生物濃縮されている場合は長期に食べていると有害な重金属が体に蓄積してしまって危険。
コオロギにはタンパク質が多いのと同時に痛風や動脈硬化の因子になるプリン体という成分も多い(米国立衛生研究所)。
⑵の芽胞形成菌と言えば食中毒で有名なボツリヌス菌やウェルシュ菌が代表格。漢方ではコオロギを処方する時焦げるほど過熱する理由はこのような菌がいるからだろう。いずれにせよ、コオロギは食べ方や調理法には要注意だ。
食品の原材料を記した欄に下の単語がどれか一つでも入っていれば、それはコオロギ入り食品である。
ドライクリケット
クリケットパウダー
グラリスパウダー
サーキュラーフード
シートリア
レオバイト
◆ワクチンと昆虫食
・・・ここまで読んで、昆虫食推進がコロナ下でのmRNAワクチン推進と似たような臭いを感じる方もおられるかもしれない。エビデンスが不足しているものを推進しているところや、循環器系や血流にリスクがあるところもそっくりだ。個人的には「危機」を口実に普及を目指し健康や安全よりも目先の利益や別の何かを優先しているかのように見えるところも似て見える。
ただでさえワクチン接種で血栓ができやすくなっている人々に対してプリン体が多く利尿作用の強いコオロギを日常的に摂取する食習慣が加わると将来的に血管や循環器系のリスクが増加しまいか。とりわけ、ワクチン接種を強引にでも普及させた西側先進国の人達ほどそのようなリスクにさらされることになるまいか(栄養不良改善のために昆虫食が奨励されているラオスは伝統的に虫を食べ慣れており、ワクチン普及率も低いのでリスクは西側より低いかも)。
しかも、必ずしもすぐに影響が出るものではないので、因果関係を証明しにくい。これもワクチン副反応と似た構図だ。
また、昆虫食推進には「畜産業は大量の水を消費し家畜のオナラやゲップは温室効果ガスを沢山出すから環境に悪い。畜産を削減し、そのかわりエコな昆虫食にしよう」「食料危機に備えて昆虫食を」というロビー活動が先進国を中心に行われている。実際は昆虫養殖に大量の電気が必要であまりエコとも言えない。昆虫食推進の結果、電気代が上がってがってしまわないか心配だ。
「環境危機(脱炭素)」「食料危機」という大義名分がつけられているが、畜産業を削減することで慢性的に食肉や乳製品が手に入りにくくなり、価格も高騰するのでかえって食料危機を誘発するんじゃないかと思う。本当に食糧危機を防ぎたいのなら、食べ物の種類や食料生産者を減らすようなことは矛盾している。
先進国では米豪加NZなどが畜産を主要産業の一つにしているが、そんな各国の主要産業に昆虫食推進がどの程度影響するかも気になる。昆虫食を広め主要産業の畜産を削減するなら間違いなく食肉輸出の収入は低下する。中でも米の畜産業者は共和党(保守派)寄りになりやすいのだが、昆虫食推進派はそれと対極のリベラル寄りである。まさか昆虫食推進のついでに共和党支持者が多い畜産業界を・・・考えすぎかw
一方日本政府はというと、「コロナ下で生乳が余った」という理由で牛乳が大量に廃棄され、乳牛の殺処分(最大4万頭)に助成金を出している。自ら畜産を削減し食料危機を招くかのような事に税金を使って本末転倒を感じる(⑥のリンク記事でも指摘されている)。
生乳はチーズにすれば長期保存が可能だ(子ども食堂やフードバンクや災害時の備蓄にもいい。その気なら生乳やチーズが欲しい国との物々交換にだって使える)。鳥インフルエンザで養鶏業が大変な今のタイミングに合わせて牛まで削ることは無いような。余った生乳を生かし乳牛を守り畜産を守ることはコオロギよりも重要だと思う。現状、食料問題で一番大きいのはフードロスだから。
そもそも、人類が必死に削減している温室効果ガスなど、ひとたび火山噴火や森林火災が起きればあっけなく吹っ飛ぶ量だ。だから個人的には最近の「温暖化対策(脱炭素)」やそれらを口実にした極端な政策には違和感を感じる。そんな口実とは無関係な、本当の目的が別にあるんじゃないかと(オカルト脳)。
◆日本人は同調圧力に弱い?
環境危機や食料危機という大義名分が付いたムーブメントに疑問や異論を唱えると、しばしば「意識が低い」、「環境を考えず身勝手」というレッテルと批判が出て同調圧力がかかることがある。支持率にも差し障るから、日本含め古今東西の政治家達は有力なロビー団体(圧力団体)や政党や政権の支持母体から圧力を加えられると弱い。そのためかは不明だが、スウェーデンでは2012年から政府が菜食化や昆虫食計画を進めている(参照)。極端すぎやしないか?
日本では政府がワクチン接種を強制しなかったが、『ワクチンを接種しない人は他人のことを考えない身勝手な人』というイメージが誘発されて同調圧力が生まれたことは記憶に新しい。あれも似たような構図だ。副反応が酷くて3度目の接種をやめた人やアレルギーで接種しなかった人などが職場でワクチン差別に晒されたこともある。
いずれ「昆虫食を嫌って肉食を選ぶ人は環境意識が低く身勝手」「昆虫食推進に反対する人は変な人・遅れた人」みたいなイメージが誘発されるかもしれないw。電通が昆虫食普及に参画しているのでイメージ戦略は行われるだろう。
私は無垢な幼児だった頃に一度だけイナゴの佃煮を食べさせられたことがある。味は普通の佃煮だった。甘辛くて、硬い後ろ足が歯に挟まったり舌にめり込んだりしてちょっと痛かったw また食べたいとは思わないが、食べてみたい人は食べればいい。昆虫食も同様だ。食べたい人だけ自己責任で食べればいい。ただ、昆虫食の押し付けや同調圧力、変なレッテル貼りを誘発するイメージ戦略は懸念する。さらに昆虫食事業優先と畜産の削減の結果、多くの畜産農家が廃業し肉や乳製品の価格が上がって気軽に買えない高級食材になってしまうのは個人的に嫌だ。食文化すら破壊しうる。
◆以下妄想
エビデンスに乏しく深刻な副作用も出うるワクチン、そして「温暖化対策(脱炭素)」「食料危機」を名目にした昆虫食(畜産削減)や電気一元依存化政策(EMP攻撃や太陽フレアや災害に弱くなる。電気代高騰が産業や生活に直結)といった極端でリスキーな政策の推進・・・全てセットにして先進国にゴリ押しすれば、既に経済成長が頭打ちになっている西側先進国は(主要産業にダメージを負ったりエネルギー問題や食料問題や健康問題を抱えるなどして)国力低下しかねない。すると中国を含めた新興国(BRICSなど)が台頭しやすくなる。新たな投資先が生まれる。
そうなると誰が得をするか?
それを考えれば、世界経済フォーラム(ダボス会議)で昆虫食推進が挙げられたことや最近の脱炭素を口実にした妙に極端で国力低下リスクも感じさせる政策の推進にどんな背景があるのか、色々と妄想しやすい。
電気一元依存、ワクチン、コオロギ・・・どれも「危機を口実にした、西側先進国ほどリスクやダメージが大きい物事」が急速に推進されているかのように見える幻覚を発症したが、この国の主権者(=この国のボス)として、時代の流れから一歩引いた冷静で客観的な視点を持って、不安を煽りつけ込んで好都合な方向に大衆心理を誘導したい者に利用されたり時代に心流されたりして思考停止せず、自らの「考える力」をきちんと保ち続けたいものだ。オカルト脳だっていい。思考停止するよりはマシだから。
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