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2011年7月22日 (金)

探し求める存在は、もしかすると・・・

「心が折れそう」婚活に疲れた女性たちへ

もう何年も婚活をしているけれど、くたびれてしまった。魅力的でない人ばかり紹介されて、自分も世間的にはこのレベルなのかと思うと、心底傷つく。妥協しなくちゃとは思うのだけれど、なかなか踏ん切りがつかない…。教えて!gooにもたくさんの相談が寄せられています。

最近、思い通りに進まない(出会えない)婚活に疲れる女性達が続出する世相を反映し、精神科には「婚活疲労外来」なんてモノまで出来たそうだ。
女性が探し求める理想のお相手像。運命の人、「私だけの王子様」・・・それが持つ特徴やスペックやキャラ特性は、しばしば自分自身の中に秘められていまだ生かされることなく眠っている封印(抑圧)された個性や可能性や願望の象徴になっていることが多い、いわば「もうひとりの自分」ともいえる。
ユング心理学だとこういうのを「アニムス」という。

(人間には性別を問わず一人の中に女性性と男性性両方が存在している。実際にそのどちらを多く使って生きているかは広く個人差があるので、そういう観点から見れば同性愛や女装癖・男装癖も不自然ではない)。

「自分の中に眠る秘められた姿と未来の可能性(=アニムス)」・・・無意識にそういうものを求めている場合、アニムスを連想・投影させる人を魅力的だと感じやすい。己の内なる世界に住むアニムスは、しばしば無意識のうちに生身の他人へ投影され、混同・同一視されやすいようだ。

逆に、自分が持つアニムスの条件に合致しない人は「魅力的ではない」と感じやすい。人によっては、「無価値」とすら判断するかもしれない。
そんな「魅力的でない人(アニムスではない人)」ばかりを世間から紹介された時、「出会う人間・紹介された人間=運命の人(=アニムス)」と無意識に誤認していると、
「私の内なる個性と可能性はこの程度でしかなかった=私と言う存在は所詮この程度=私には魅力や可能性がない」という思い込みをしやすいのかもしれない。
極端になれば「世間が私に紹介してきた魅力のない男性は、そんな人が私(のアニムス)にはお似合いだと世間が見なした証」とか「世間は私の内面をその程度にしか評価していない・尊重していない」といったふうに思い込むことさえあるかもしれない(もちろんこれも無意識の誤認)。
この前提だと、世間から紹介された魅力的でない人を「無価値」と判断する人にいたっては、「無価値な人しか紹介されない私も無価値」という認識を作ってしまうことさえある。
また、外部(他人)からの評価に自尊心を依存しすぎてしまうことが自分を追い詰めてしまうケースもある。その場合、外部から高く評価されないと、生まれてから今までの自分の人生を全否定してしまっていないか注意。

実際のところ、「私だけの運命の王子様(=アニムス)」がどうして「私だけの~」になるかといえば、それが世界に一人しかいない「自分」という存在の中にいるからだ。(ゆえに、外の世界に彼はいない。上にあげたリンク先のニュース記事でもアニムス探求と外に世界にいる人間との結婚を別々に考えたことが上手くいった例を挙げている)
案外、「彼(アニムス)」は生まれたときからずっとそばにいて、己の存在に気づくのを待ってるのかもしれない(いや、ふとした拍子に本人に己のイメージを思い浮かべさせたり、象徴的な意味を持つ空想をさせたり、夢の中に出てくる、といった形で働きかけてさえいるかもしれない)。
そして、無意識の自分は、彼のことを以前から知っているのかもしれない。本当に何も知らなければ、それを外の世界に探し求める発想すら湧かない。何か・誰かに投影することすら出来ない。 もしかすると、探す前からとっくに「彼(私だけの運命の王子様)」とは出会っているのかもしれない。

時と場合によっては、心折れそうな人々が婚活・恋活(時には浮気相手募集)という手段を使って自分が探し求めている存在は、もしかすると自分の中にこそいるのかもしれない。もしかすると、探すべき場所は婚活会場よりはるかに近く、自分に一番近い場所だったかもしれない(近すぎて逆にわかりにくいという面もある。とても近くて、とても深い)

自分が探し求めている「運命のお相手」と結婚したいということは、自分の中のアニムスと結ばれたいということだ。無意識のつながりだけではなく、もう一人の自分と意識的なつながりを得たいと言うことでもある。
意識的なつながりを得ることで、自分とアニムスの個性を統合し、己の人格に新たな個性が加わりし、その個性や可能性を人生に生かし、秘められた願望を満たしたり新しい生き方をすることも出来る。 それは、世界でたった一人、「自分」にしか出来ないことだ。
心の中にいるアニムス(もう一人の自分)の側から今の自分を見れば、彼は
「自分の存在にしっかり気づくことが出来れば、この世で共に生きて幸せを二人で作っていくことも出来るのだが・・・」
と思っているかもしれない。

自分の求めるお相手像・・・アニムス・・・それが持つ特徴やスペックやキャラ特性は、しばしば自分自身の中に秘められていまだ生かされることなく眠っている封印(抑圧)された個性や可能性や願望の象徴になっていることが多い。それらの象徴が何を表現し、何を示しているのかを読み解くカギもまた、自分の中に眠っている。
その特徴やスペックやキャラ特性がどうして魅力的なのか。そういう人と結ばれると自分はどんなふうになれるのか。どんな未来が期待できるのか・・・それらが自分の望む自分個人の生き方であり、実現しうる個性と可能性を読み解くカギになるだろうか?
アニムスと結ばれる(今の自分とアニムスを統合する)・・・それはおそらく、上の記事でいう「結婚抜きでも幸せになる」ってことの一つかもしれない。 当然、結婚する前から幸せを知っててもいいはず。
アニムスと結婚を同一視するやり方がどうもしっくり来ない場合は、ふたつを別々に考え別々の方法でアプローチするやり方があってもいいとおもう。アニムスへの愛と生身の結婚相手への愛、別々に実現してもいいと思う。

宇多田ヒカル - FINAL DISTANCE

PVの最後あたり。無意識の中でアニムスと距離を縮め統合するのに成功したみたい。

黄色の歌詞に注目(コメント下段)↓  夢に出てきた「彼」は彼女のアニムスかも。
 

>
↑同じく、歌詞に注目。水は無意識のシンボル。このPVに出てくるイケメンが最後は主人公の部屋(=心の中の象徴。最も近い場所)にいて微笑むところが意味深。実在の人物に投影して探し求めていたアニムスが心の中にいることを知ったような描写。

 
余談:
一人の女性主人公の周りに沢山の魅力的で個性的な男性がとりまくタイプの乙女ゲーは、男性キャラ一つ一つが主人公のアニムスを象徴してることがある。毒や癖のあるキャラもまた、主人公の内面の一部だったりする。
なお、女性にとってのアニムスと同じ働きをするものが男性にもあり、それを「アニマ」という。
今まで上に書いたことは恋人探し・お相手探しに疲れた男性にだって言えるかも知れない。

恋人は、誰よりもあなたのそばに?
↑これ、当時はちょっと違う条件の恋愛について書いてたんだけど、婚活してる人の中でも当てはまる人いるのかも・・・
結婚より生き方を探せ?
就活自殺の増加に思うこと←就活を結活に置き換えて読んでみよう。

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