情けは人のためならず
社会や歴史が激しい弱肉強食を長く続けて来た国、沢山の敗者の犠牲の上に勝ち組の繁栄が成り立ってきたことが多い国は比較的商品の奪い合いやパニックを起こしやすい印象がある。昔ロスで大きい地震が起きた時にも略奪があったらしい。 ハイチも同様だ。
激しい弱肉強食の世界というのは、ある意味常に何らかの奪い合いとパニックを起こすことで成り立つ世界かもしれない。それが生き残りと繁栄の道とされていた。
でも、「奪い合わなくてもやっていける」というシステムが確立していたらどうだろう?
日本で地震が起きた場合に奪い合いやパニックがあまり起きない理由。
それは避難訓練や避難設備やコンビニ、各種企業、交通機関の災害マニュアルや自治体の備えが発達しているがゆえの余裕というのはあると思う。
で、その根底に「助け合いは奪い合いよりも全体が生き残りやすい」「助け合いに参加することで自分も助かる」という発想な気がする。「助け合い」は弱肉強食で奪い合って限られた数の勝者だけが生き残る方法よりはるかに多くが生き残れる方法だと多くの人々がどこかで知ってて、だからそれをすることで全体に余裕も出る。
余裕が出ればパニックになる必要性を感じない。
むしろこの方法で全体が助かっていく。
これが「奪い合わなくてもやっていける」システム。当たり前といえば当たり前だが、この発想がとっさの時に出て集団規模で実行できるかどうかは、激しい弱肉強食の習慣が染み込んでいるか否かも大きいような気がする。
もしも「習慣」が染み込んで支配されしまったが故に有効な発想や行動が出来ず、生き残れぬ不安でパニックになってしまうとすれば、その当事者達は社会の勝者か敗者かは無関係に、弱肉強食世界の犠牲者かもしれない。
(ある種の強い欲望や災害時の買い占め衝動は、弱肉強食社会で染み付いた不安や恐怖が抑圧され、歪んだ形で表面化したものかも)
私達は普段から、集合無意識規模で「何か災害が起きても足りない物資や情報はやがて別の場所から提供される」という助け合いの発想から来る余裕を心のどこかに隠しているんじゃないかと思う。それが奪い合いやパニックをある程度までは防いでいるのかも。私も提供された情報の拡散になればと昨日からあちこちにリンクを貼ったりもした。特別なことは何も考えず、何となく無意識的にそうした。
これが「生き残れぬ不安」を原動力にした弱肉強食社会の発想が染みついていた場合、難しいのかもしれない。
弱肉強食の世界では、情報は独占して高値で売る方が有利だからだ。
何かあった時の助け合いの発想。その発想で時代を辿っていくと、例えば大昔から農民が持っていた村単位の互助システムに出会うかもしれない。収穫や屋根葺きを手分けして行う「結(ゆい)」とか。そういうDNAの記憶みたいなものがいい具合に一人一人の無意識に作用してるのかな? と妄想した。
それが「情けは人のためならず」という格言を生んだかも。
助け合いの世界では、他人を助けることは別段「尊い自己犠牲」でも「損な事」でもないんだろう。助け合いに加わればその分だけ己の生きる環境が安定し、色々と助かるのだ。
むしろ他人に自己犠牲を強いるのは助け合いではない。そこを混同してあの国は支援をケチってるとかあのコンビニは大災害でもタダで品物を提供しないとかいって叩くのは『助け合い』の履き違え。
「競争による不安感」から「助け合いによる余裕と安心と豊かさ」に基づく社会へGO
余談:
スピリチュアル関係で昔から言われていた噂によると、これから世界は「水瓶座の時代」とやらに入るらしい。 占星術だと水瓶座のテーマは「博愛」と「循環」。もしこれから水瓶座の時代になるなら、今起きてる災害時の助け合い気運が成長していき、やがては社会のあり方に反映されるかも。 「勝者が独占」から「全体の中を循環」というシフトチェンジにつながる? (昔書いた記事思い出した)
今回の地震はそんな変化が起きてもおかしくないぐらいの衝撃と気運を世界へ向けて放ったような気がする。いろんな意味で。
水瓶座に対応するタロットは「星」。意味は「希望」。
節分の暗示。災害に襲われたケアンズの避難所で大変な状況の中無事に生まれたあの赤ちゃん。あれは弱肉強食(生贄が支える繁栄)や勝者独占という古い気運が支配する時代から「助け合い(水瓶座の博愛)による全体規模の循環」という、より進歩した未来へ移り変わっていく「希望」の暗示的象徴のようにも見えてきた
ケアンズと同じことは東北でも起きている。
赤ちゃん達は、人々の助け合いと思いやりと慈愛(=博愛)のなかで生まれ育っていく。
節分の暗示:助け合いが吉。ピンチとチャンスは裏表
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