職場の「困った人」2
※ここで書く「困った人」の特徴はこちら
※以下は占いを通しての仮説です。
◇困った言動の理由
ミスが判明した時の言動:
ミスをして落ち込んだ場合、「ミスしたことが残念(だから次は同じ結果にすまい)」という気持ちと、「ミスしたのは私が本質的に劣る証」とか「私には本質的に人並みの能力が無いので同じことを私にやらせれば同じ結果が返ってくるだけ。」という気持ちでは、意味が全然違う。ミスをして謝る場合、同じ「すいません」でも、「ミスしてごめんなさい(自分の行動を謝っている)」と「ミスをするダメな自分で御免なさい(自分の存在について謝っている)」では、全然違う。どちらも後者の方が落ち込み方が激しい。心がどちらの落ち込み方、謝り方をしているのかでミスの発覚時(更には非難・叱責時)の反応や感じ方も異なる。「負の感情」が無意識のうちに判断や認識をゆがめてしまうみたいだ。
彼らの心の領域では、ミスの事実そのものが「自分は無価値・劣った存在」の証拠になってしまうのか、「ミス」=「負の感情の更新」であり、「ミスを認めること」=「無意識の劣等断定や自己否定を意識的に行うこと」と誤認されてしまうため、どうしても頭がミスを認めたり謝ったりすることを拒否してしまう。結果的に「責任逃れ・責任転嫁」や「無理な言い訳」「笑って誤魔化す」「何事も無かったように(時には無表情に)振舞う」をしてでもミスの事実を認めず回避しようとする人もいるようだ。ミスや落ち度を認めるように厳しく追求されると「自己否定を強いられている」と勘違いして逆切れするパターンもあるかもしれない。どうしてもミスや落ち度を認めなければならない場合は激しく落ち込む(パニクる)。落ち込むことは出来ても、1で書いた背景により具体的な「反省(分析や防止策)」が出来ず、さらに落ち込む・・・
非難・叱責への反応:
非難や叱責は「自分の存在そのものに対する非難や叱責」ととっさに誤認してしまい、やはり激しく落ち込むか「存在や人格を全否定されたような感じ」を覚えて逆切れや逆恨みをしてしまうことがあるようだ。「行動・過失を非難された」ではなく、「やったことそのものよりも、それをした人間の人格と存在を非難された」という認知のゆがみがおきているといった感じか。謝罪できない人の場合は、「言動」の所で述べたような理由や、「謝罪=自分の存在や人格の否定を公に肯定する」とか、「謝罪=自分が無価値であることを公に公表する」という図式になっていることがあるようだ。また、1で書いた背景により、「負の感情」が影響して問題の解決能力や防止能力が抑圧され自分の意志では必要な時にも「使えなく」してしまっていた場合、「もとから出来ないことを攻められ続けている」と感じての逆切れもあるだろう。そんな条件反射的、無意識的な誤認は本人が気づいていないことも多い。そんな人達を占って出したカードの印象では、周囲の自分に対する態度や言動がいつ意識的な「負の感情」の上書きに繋がるかいつも恐れてしまっていて、防衛のために殻を作って必要以上に臆病になったり被害妄想気味になることもあるようだ。問題再発防止の助言や協力の申し出や励まし、或いは起きた問題が本人のせいではないかもしれないので検証のために詳細を尋ねた時でさえ、「本当は自分を責めてるんだ」「結局最後は私がダメ人間だと判明して私が責められるんだ」と思い込んで取り合わなかったり、逆切れしたり、良かれと思った励ましがプレッシャーになってしまったり(人によっては、『私はあなたが思っているよりずっと無能なんですよ? まだ分からないんですか?』という気分になるとか)、「自分がこの職場にいる限り同じミスが際限なく繰り返され、際限なく攻められ続け、なおも決して向上しない絶望感と負い目」を抱く人もいるようだ・・・
周囲への影響:
「困った人」自身の自分を追い詰めた結果の言動は、周囲をも追い詰める。上司や同僚がストレスを溜めてしまったり、関わりあいを避けて冷たくよそよそしくなったり、ついきつく当たってしまうこともあるだろう。逆に、「困った人」の側が際限の無い「負の感情」の上書きによるストレスから誰かに八つ当たりすることだってあるかもしれない。ストレスが仕事の効率を下げてしまうことも十分ありうる。
最近問題になっている「社内いじめ」にはそんな背景も含まれてないだろうか?
(『負の感情の連鎖』を抱えているのが子供の場合、それがいじめや家庭内の虐待に発展する因子になりえるかもしれない。子供の発達に深刻な影響が出かねないので、周囲の大人の注意が重要)
次回は、「困った人」本人や周囲にむけて対策のポイントをささやかながら書いてみる。
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