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2007年7月

2007年7月30日 (月)

予言とカタルシス願望1

※非科学的なお話です。  お好みでBGMどうぞ↓


◆流行するカタルシス願望
カタルシス【katharsis(ギリシア)】(浄化・排泄の意)
1. 古代ギリシアの医学で、病的な体液を体外へ排出すること。瀉血(しゃけつ)。
2. アリストテレスは悲劇の目的をパトス(苦しみの感情)の浄化にあるとした。最も一般的な理解では、悲劇を見て涙をながしたり恐怖を味わったりすることで心の中のしこりを浄化するという意味。
3 .精神分析の用語。抑圧されて無意識の中にとどまっていた精神的外傷によるしこりを、言語・行為または情動として外部に表出することによって消散させようとする精神療法の技術。浄化法。
4. ジクムント・フロイトがこの語を採用したことから、カタルシスは代償行為によって得られる満足を指す心理用語としても用いられるようになった。

20世紀の日本。高度経済成長期~バブル崩壊を経て世紀末にかけて。ある有名なカタルシスが流行した。最初はマニアックな分野から発生したそれは、やがて漫画や小説や映画まで、それをイメージさせるような題材を使うものが流行った。それだけ需要があった。宗教の分野では、言うまでもない。
カタルシス。人々は、自分の内部にある鬱屈し行き詰った「壊したいもの、消したいもの、水に流したいもの」を外の世界に投影し、それを破壊することで、内なる鬱屈・行き詰まりを破壊したつもりになってすっきりしたくなる(=カタルシスしたくなる)衝動に駆られることがあるようだ。内に秘めた「破壊したいもの」がどういうものかは、破壊された後のスッキリ感がどんなイメージかによって象徴的に暗示されている。

あの頃流行ったカタルシス願望の名前を、「終末ブーム(終末願望)」という。有名どころは五島勉の「ノストラダムスの大予言」。当時ベストセラーになり、何と翌年にはこれを原作とした文部省推薦の映画まで作られている。その後も、ノストラダムスの予言を焼き直したような終末予言系の本が世紀末までに沢山出た。世紀末が過ぎてしまった現在は、それに代わるものとして最近話題の「マヤの予言」や「アセンション」、「ジュセリーノの予言」などが挙げられるだろうか。あの頃からのカタルシスは、未だに十分には満たされていないようだ。経済の分野では既に一度「恐怖の大王」が降臨したと思うのだけど、それだけじゃ願望成就として不十分なのか、その後には某宗教団体が自分たちの手で世間にカタルシス(カタストロフフィー)を起こそうとした事件まで起きた。そしたら破防法によって自分達が別の意味でカタルシス(浄化)された。強いカタルシス欲求が終末願望という形をとると、人は実際に「終末」を演出するような行動をとることがある。その例として「地下鉄サリン事件」のほか、海外の宗教団体が集団自殺をするニュースなどはこれまでに何度か報じられている。
・・・こういうのって、彼らだけでなく、テロリスト(特に自爆テロリスト)達にも通じる心理なのだろうか? 人は心の中で何かを強く思うと、意識的にだろうが無意識にだろうが、実際にそれを現実化させる(又はリアリティーを持たせる)傾向にある。人の運勢も同じ。心(無意識を含む)に強く思うものがあると、それが無意識の行動や運勢(現実)に反映されると言われている。
もしも世界中の多くの人々が鬱屈と行き詰まりを抱えてカタルシスを求め、そのためにはどうしても恐ろしげな予言の「実現」が必要だと思ってしまったら・・・? 

破壊と再生は表裏一体。カタルシスの役割として、カタルシス投影の条件として、「破壊の先には新たな希望(可能性)が開ける」というものがある。心を鬱屈させ行き詰らせる何かが破壊されれば、その向こうから新しい世界がやってきて、毎日が変わる。きっと新しい気分で毎日が送れる。以前とは全く違う生き方になる。ノストラダムスの予言で言うなら「恐怖の大王が降って来た後、火星が平和のうちに統治するだろう」という部分がそれ。希望へと続く道を開くには、それを妨げ「通せんぼ」している何かを破壊しなければならない。一体、何が道を塞いでいるのだろう? 

次回はこの続きで最近流行のジュセリーノの予言やマヤの予言等を例に挙げて書いてみようと思う。
予言とカタルシス願望2

参照:広辞苑と大辞泉、ノストラダムス現象

2007年7月27日 (金)

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2007年7月15日 (日)

恋の不安と思い込み

占いに来る人々の中で、自分の抱えている心配や不安や疑惑が自分の勝手な思い込みなのか、現実的なものなのか、判別出来なくなっている人は多い。人間の意識は、時として主観や客観をあまり区別しなかったり、区別するのが苦手だったりするようだ。特に、自分の内面を外部に投影してしまっている場合は。
そのような傾向が特に現れるのが、恋愛かもしれない。中でもよくあるパターンは・・・
「恋人が浮気しているかどうか、本当に自分を愛しているかどうか、いつも不安になってしまう」「恋人を良く知る人は、『あの人はそんな人じゃないよ』と言ってくれるけど、不安は消えない」
その不安は、どこからやってくるのだろう?
もしその不安が、自分の「思い込み」によって作られたシナリオなら、思い込みを自覚して自ら手放さない限り、例えいくら占いをしても不安は消えないだろう。

その不安は、事実確認などで真相を確かめられれば、消えるのだろうか?
例えば、恋人の携帯を盗み見て誤解が解けたとする。興信所の浮気調査で「シロ」と出たとする。アリバイがはっきりしたとする。それで「思い込みを手放す」ことが出来るだろうか? 二度とそのような不安が生まれないと言えるだろうか?
「あの時は浮気していないと確認が取れました。そのときだけは安心できました。でも、結局いつかは浮気するのではないかと不安です。あの人が浮気をするなら、いつ頃でしょうか?」「本当は私の目も興信所の目も届かないところで、誰も考え付かないような方法でこっそりと巧妙な浮気をしているのではないでしょうか?」「恋人が代わるたびにその人の携帯を盗み見なければ不安から抜け出せなくなりそうで・・・」
・・・そんな相談は古今東西、一定の割合で存在しただろう。はたから見れば「妄想」とか「疑い深すぎる」と自分ですぐに気付くんじゃないかと思えるが、本人たちは至って大真面目だ。非論理的な「思い込み」は論理的な「推理」と違って、根拠がない。だから、強すぎる思い込みは論理的な根拠を使っても自然消滅しないことがある。時には、何故か相談者が不安を晴らすために事実確認などの論理的な手段をとりたがらない場合さえある。これは意識の何処かで、「論理的な手段では解決しない、自分で根拠なく作った『非論理的な不安』なのだ」と知っているからかも。「思い込み」は現実世界とは無縁の現象。いくら現実をつきつけられようが、強い思い込みには何一つ影響しないことがある。カルトなどで行われる「洗脳」はその性質を悪用したテクニックの一つだ。

人間の「自分に作用する意識の力」は、とても強い(有効に使えば大きな可能性になる力だ)。自分の思い込みを手放すことは、自分にしか出来ない。自分の意識の力にしか出来ない。
「これが思い込みだろうが思い込みでなかろうが、関係ありません。興味ありません。私にとってはこの『不安』だけが真実なんです」そう答える人も多い。これは、以前から深層に漠然とした不安を持っていて、次にそれを現在進行中の恋愛に投影・同一視(混同)し、恋愛に投影(同一視)した内なる不安を基にした思い込みが生まれたケースだ。このケースは、自分の恋愛に投影し同一視(混同)してしまったそもそもの不安(現在の恋愛が始まる前から心に抱えていた不安)を自覚して解決に取り組む必要がある。内面の不安を、「私が不安なのは恋(恋人)のせいだ」と勘違いしないために。恋の不安とそれ以前の不安を取り違えないために。
このケースの場合は自分のもともとの思い込みや不安をしっかり自覚すれば、恋の不安は手放すことが出来る。不安や思い込みを見極め、自覚するには、根気よく自分を振り返り、過去を振り返るしかない。多分今までにも似たようなことが起きている。

自分の恋に、毎回似たような不安がいつも付きまとう。いつからそんな不安が生まれ始めたのか分からない。なぜそんな不安が生まれたのか分からない。周囲のアドバイスを聞いても、占いをしても、事実確認をしても、興信所を使ってさえも、不安がぬぐえない。日ごろから様々な不安を連想/想像させるようなコンプレックスめいたものを持っている。恋愛どころか、日常生活で常に根拠のない不安を抱え、どんな物事にでも「内なる不安」を投影・同一視(混同)してしまい、いつも似たような不安を抱えている。
それは、心配事が今起きてる現実とは無縁の現象である証。上に書いたような特徴が、その心配事が「推理」か「思い込み」かを見極める目安になる。
もし上に書いたような厄介な状況が起きたら、その不安は的中しない。不安自体が今起きてる現実とは無縁のものだから。

無関係な出来事に内面の不安感を投影・同一視(混同)してしまう癖は、むしろ自分を知り、日ごろの漠然とした不安やコンプレックスを知るヒントにさえなる。普段から無関係な物事に対して必要のない不安感を抱えていると自覚する助けになる。
確認不足が「不安」を生むこともあれば、その不安が内面の不安を投影した思い込みであるが故に事実確認の意欲を持たないこともある。「事実確認しても無駄」という気分はそんな思い込みの証。現実世界に不安の原因が存在しない証。自分の無意識はそのことを知っている。
自分が漠然と抱えている不安の正体は何なのか? 恋の不安・・・いつもの漠然とした不安・・・確認をすべきは、相手の携帯ではなく、自分自身に対して、自分の不安の正体についてなのかもしれない。

梅雨の時期。人々は内向的になりやすいらしい。内向的になること自体は有意義な自己探求の機会になる。しかし、「思い込み」にはくれぐれもご注意を。

自分の望む恋が現実的な恋なのか、心で楽しむ恋なのか分からなくなってきた人はこちら

2007年7月10日 (火)

メキシコ風ポトフスープとにんじん

最近長ったらしい文章ばかりを書いてきたので、軽いネタがいい。
夏はトマト料理がおいしい。トマトに、ずいぶん前に買っておいて賞味期限が迫っていた手羽元とセロリ、たまねぎ、にんじん、冷凍豆をタコスシーズニングで炒めてコンソメで煮込んだらおいしかった。鶏もおいしかったのだが、にんじんがとてもおいしくなっていて驚いた。にんじん、子供時代は色が好きでも味は苦手だったなあ・・・

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ファミ通コネクト!オンの占いマスコットキャラ「コネクたん」に夏バージョンが登場予定。

2007年7月 3日 (火)

シャーロックホームズの失われた冒険

以前から、「チベット人の書いたチベットが舞台のシャーロックホームズのパスティーシュ(模倣作品)がある」と聞いていた。ホームズは本家コナン・ドイルの書いた『最後の事件』という作品で宿敵モリアーティ教授と戦いのさなかに滝に落ちて以降、一度行方不明になっている。後の作品『空き家事件』の中でもちゃんと、「ライヘンバッハの滝に落ちてからの空白の2年間はチベットに旅行していた」と言っているらしい。その部分をチベット人が書いたというわけ。それがジャムヤン・ノルブの『シャーロックホームズの失われた冒険』
チベットが舞台のホームズパスティーシュは他にもいくつかあるらしいのだが、作者達があまりチベットに詳しくなかった。地元に詳しいチベット人が書いた作品は今回が初めてだそうだ。話がインドから始まることもあって、ラドヤード・キプリングの『少年キム』のネタもだいぶ入っている。
で、読んでみた。
・・・・・・・・・・
何と言うか・・・すごかった。いろんな意味で。シャーロックホームズをあまり読んだことのない私的には、面白かった。チベット人のメンタリティー、とりわけ「優れたもの、力あるものは国や民族を問わず自分達の中にとりいれる」というチベット人の精神的性質を見ることが出来た部分も、興味深かった。「推理小説」としてのシャーロックホームズを好む人達に受けるとは限らない気がするが、エンターテイメント性はかなりあるので「ホームズ」にこだわりがない人には十分楽しめるのではないだろうか?
内容の雰囲気を料理のレシピっぽく表現するなら、

1.『シャーロックホームズ』に『少年キム』の世界をみじん切りにして混ぜ、なじんだところで『インディージョーンズの始めの2、30分辺り』のみを投入してテンポ良く生地をこねる。
2.こねた生地にチベットの貴重で詳細な歴史と文化と精神性を丹念にすり込み、隠し味に『香港映画』を少々ふったら適当な大きさに分け、それぞれに『推理』と『オカルト』をぬり、シャンバラの氷河の入った冷凍庫にて凍らせる。
3.一時間後、凍ったその物体めがけて『インディージョーンズのクライマックス部』と『サザンアイズ5巻』を渾身の力で振り下ろして粉々に叩き割る。
※ハリウッドなどで市販されている『無理目どんでん返し』と『ご都合主義的展開』を使えば後始末は楽々です。
4.ヤクのバターで独特の香りが出るまで祈りを込めて神聖な気持ちで焼く。

この表現で分からない人は、実物を読んでみればいい。

実はシャーロックホームズの作者アーサー・コナン・ドイル(1859-1930) 、オカルト信奉者としても有名。『心霊術の歴史』という本も出している。19世紀末、最も有名な魔術結社『黄金の夜明け団』からの勧誘を受け、夜中に幽体離脱した結社のメンバーの訪問を受けたという。彼はまた、妖精の存在を信じていた。ドイルが関わった「コティングリー妖精事件」という実話をもとにした『フェアリー・テイル』という映画をご存知の方もいるだろう。彼は古くから妖精信仰を持つケルト系なのだ。
科学的・理論的手法が売りの推理小説を書くかたわら、オカルトにも親しむ。「イギリス人はオカルト好き」といわれているが、ドイルもそうらしい。彼に今回のチベット人が書いた作品を見せてみたい。多分怒らないと思う。

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